ツーリング4日目・2003年9月19日(金)晴れのち曇りのち雨


受信メールは青文字
僕からの送信はオレンジ文字

寝られませんでした。決断の時が近いと思うと。
前日の夜の天気予報では、今日は昼から雨とのこと。さらにその翌日は1日中雨、と。
今日は乗鞍を走ったあと、日本海に向かう予定なのに。雨の中は走りたくないし。


朝5時に起きてケーブルテレビの天気予報をずっとチェック。
ところが、時間が経つにつれ、天気の崩れが早くなる模様。


保養所に泊まるのは止めて、1日繰り上げて家に帰ろうと決めるのには、それから2時間必要でした。
次、いつここに来られるかわかりませんから、チャンスを逃したくなかったんですよね。
でも、安全を採りました。

「おはようございます。快晴の諏訪湖を眺めながらの朝食は最高です。この天気が午後には崩れるなんてウソみたいです。明日が
雨のため1日繰り上げて今日帰宅します」
(7時45分)


M大先輩より「おはよう、京都も快晴です。僕は自宅待機。君はコースの組み方が変。
最終日のドライブ無理せずに。途中でのメール待つ」
(9月19日8時6分)



「乗鞍にどーしても行きたかったので、ややこしいコースにしたんですよ。今から出発し、(長野県)松本から乗鞍を越え、(岐
阜県)高山市に向かいます。晴れている間に」
(8時14分)


そう決まったら後の行動は早いです。雨の降る前に走れるだけ走ろう!
すぐに準備し、朝食の和食バイキングをいつものように腹一杯まで食べ、「2相棒」に荷物をくくりつけ、宿をチェックアウト。
さあ行くぞ、「2相棒」!

…と、バイクの後ろに回った僕は、バイクの異変に気付きました。
リアタイヤ(以後「Rタイヤ」)がひしゃげています。


…まさか。
Rタイヤを指で押してみました。
ベコベコ。


パンクしていました。正確には、買った時当初からパンク修理してあり、その詰め物が取れてしまっていたのです。
普通なら購入時にクレームをつけるのですが、ずっと気付きませんでした。


んなアホな〜!!
いままで楽しく走った代償はこれか!全身の力が抜けていきます。何ということや。
とりあえず直さなくては。
でも、普段携帯しているパンク修理グッズは、「相棒」から「2相棒」に乗り換えたときに、バイクから降ろしてしまって、
家に置きっぱなし。

ううう(ToT)自力で直せない…。ひどいイージーミスを犯した自分を責めます。

時間は朝の8時。こんなに早い時間ではバイク屋もやってないし、どうしようもないではないか…と諏訪湖のほとりで途方に暮れる僕。
その目線の先を遊覧船が平和そうに横切ります。くっそ〜(-_-x)

憂うつな気分のまま今日泊まるはずの保養所の当日キャンセルの電話をしました。当日キャンセルは8掛け。
6400円の損害です。痛すぎる。


いつまでも腐ってるわけにもいかない、どこかパンク修理してくれる所は無いかと付近をウロウロすると、
営業中のガソリンスタンド
発見!

事情を説明して、パンク修理してもらえないかと交渉しました。しかし、つれない返事しか返ってきません。
車のタイヤと同じチューブレスだから直せる、と粘ったのですが、やっぱり「できない」の一点張り。

ガソリンスタンドはバイク乗りに冷たいです。前にもそういうことがあったので、ダメモトでしたが、やっぱりダメでした。

ああそうかいそうかい、じゃあ、この辺でバイク屋さんは無いんか?と尋ねると「Rッドバロン(以下「R」)がある」と紹介し
てくれました。
全国津々浦々にある「赤い男爵」なら何とかしてくれるに違いない。
「相棒」は「R」で買いましたので、ここのロードサービス(JAFみたいなもの)を受けることが出来、
外出先でのトラブルにも迅速に対応してくれた思い出がありましたので、迷わず電話しました。


まだ営業時間になってなくて留守番電話に。

一斉送信「出発しようとバイクを見たら、後輪がパンクしていて動けない…バイク屋さんに電話したら10時からとか。
ううう(ToT)」(
8時48分)


M大先輩より「今回は直接帰れ、乗鞍は来月の方がいい。前回のメールの後故障も無く良かったと思った途端この始末、
今まで
順調過ぎた。ゆっくり真っ直ぐ帰れ!」(8時59分)

大先輩の助言どおり、乗鞍も諦めることにしました。


光姫(HP初登場)より「雨を避けて一日早い帰宅て賢明な選択をしたのに、パンクとは(+_+)色々、あるのね」(10時2分)

「勝」より「そんなイベントがあってもよし!」(11時54分)
ちっとも良くない!


10時になるのを待って「R」に再びSOS電話。


ところが、他店で買った「2相棒」に乗る僕に冷たい返事が待っていました。
「『R』で買っていただいたお客様以外へのサービスは、いたしません」

非常にケチな店に成り下がっていました。以前はそんなこと無かったのに。

いつの間にか会員制を採っていたのです。

それでも、ここ以外の近くにバイク屋さんも無さそうです。

頼むから何とかしてください、バイク乗りを見捨てる気ですか、前にトラブった時は親切に対応してくれたとゴタクを並べたところ、
しぶしぶ了承してくれました。


そこからの対応はさすが「R」。すぐにKトラで迎えに来てくれました。

Kトラに載せられたミジメな「2相棒」の姿…→ 

店に引き上げてパンク修理をしてくれました。本来なら3万円かかるところを店側のご厚意で1万円で済みました。
ありがとうございました「R」諏訪店殿!!!


しかし、すでに12時前、晴れていた空もいつの間にか曇天模様となっています。
ヤバいやん。
「R」のスタッフに高速走行は避けるように言われたので、諏訪から下道をたどる事にしました。


「先ほどバイク屋でパンクを修理してもらい、ようやく出発です。
修理後のナラシを兼ねて、(岐阜県)中津川まで下道を走ります。ご心配をおかけしました。あと300km、安全運転に努めます」

(12時27分)


M大先輩より「時間が掛かり過ぎたね」(13時20分)
確かにね。


眼前にみえる日本アルプスに行けない悔しさを振り切り、R19を南に向かいます。
塩尻市を抜けると、次は岐阜県中津川市まで100km余りの間、PHSが使えなくなります。

孤独の世界に突入。速度もかなり控えめにし、山間をのんびり走ります。
山間部は9月とはいえど、秋が深くなりつつあり、やや肌寒いです。


腹も減った…パンクのゴタゴタがあったせいで、昼食時に飯を食べ損なっていたのです。
そこへ、ローソン発見!コンビニの飯は好きではありませんが、目だった食べ物屋がないこの地域では、砂漠のオアシス状態。

食べ物食べ物〜と、店内に入ると、レジの横においしそうなにおいを立てるおでんが!
迷わずたくさん購入。店の横で寒風に吹かれながら食べました。冷え切った体に温かいおでんが染み渡ります。
…おでんを再発見した気分。たかだかコンビニのおでんなのに、凄くおいしい。


元気を取り戻した所で、再出発。
予定通り、岐阜県中津川市でR19から別れ、中央道へ。

同じICから乗ったカップルらしきオフロードバイクの2台と、ランデブーしながら高速を走り(別れ際にはピースをしました)、
愛知県の小牧JCTで名神に乗る頃には、晴れ間が消え、岐阜県の養老SAで休憩した時には曇天模様で、今にも雨が降り出しそうです。

関が原を越え、滋賀県の多賀SAで休憩してる最中にとうとう雨が降り出しました。

そこへ、同僚uno!からメールが。
「今からでも遅くない!ちりはま(※今日泊まるはずだった保養所の名前)に引き返せ!
相棒2は、こんな所まできて台風ごときで計画を変更する えいまるの軟弱さにあきれて走る気が失せたんだと思う。
風速60m位どうってことないって」(17時00分)

「相棒2」ではなくて「2相棒」やって…。

おれも、コイツ(←「2相棒」のこと)、なんだか人間臭く感じてきてるんやなぁ。

パンクしたのも「2相棒」のおれに対する警告かな、って。
走行中じゃなくて泊まってる最中にパンクしたのはコイツのせめてもの情けだったのかも知れないね…。


返信。「多賀SA(滋賀県)まで帰って来ちゃった(笑)夕立に遭い雨宿り中。俺もこのバイクは妙に人間臭く感じるわ(笑)」(17時15分)


自宅までの70kmを雨の降る中走りました。
小雨でしたので助かりましたけどね。
雨の中の高速は、ホント、勘弁して欲しいものです。


そして、1時間ののち、無事帰宅。縁起の悪いRタイヤは、後日交換しました。


「今しがたツーリングから帰ってきました。道中、皆様に無差別にメールしたことをお詫びいたします」(18時27分)

一人で走る方が自由が利いて好きですが、今回は初めて大量メール攻撃をしました。

けれども、
心の奥底では、寂しさが募っていたのでしょうね。
「誰かと繋がっていたい」という今時の若造と大差ありません(笑)。

M大先輩より「お帰り、無事でなにより、乗鞍は来月の方が良いと思います。今晩はゆっくり休んで下さい。−舎弟−」
(18時48分)
僕のPHSにはM大先輩を「舎弟」と登録してあります。歳だけなら親子状態なのに、凄い扱いです(爆笑)。


4日間で1500kmですからね。よく走りました。お疲れ様、ありがとう「2相棒」!


uno!より「おかえり。月曜は人手不足なのでヨロシク!」(19時32分)

余韻に浸ってるのに、仕事の話はやめてくれ〜。