瀕死の「ピースサイン」




ここを愛読して下さってる方(いつも ありがとうございます)には、経験がある方も無い方もおられるでしょうが、
ツーリング中のバイク乗り同士がすれ違うときに、片手を挙げてアイサツをすることがあります。



アイサツの方法に特に決まったスタイルはなく、
それらをまとめて「ピースサイン」と呼んでいます。
僕の「ピースサイン」は、「二本指で敬礼」です。



え?見ず知らず同士なのに、何でそんなんするんか、って?



同じ会社のバスやトラック、電車、タクシーなどの「職業ドライバー」同士が道ですれ違うときに、
片手を挙げてるのを見たことがないですか。
山歩きで、すれ違った登山客同士が「こんにちは」とあいさつをしませんか?



あれだって、全員が全員知り合いであいさつをしてるわけではなくって、「仲間意識」が働いてるからなんですよね。
僕も仕事で外を走ってるときには、すれ違う同業の車とは手を挙げてコミュニケーションをとっています。



それを「無駄だ」と断罪した投書が新聞に載ったときは、「何を考えてるんやこの人は」と呆れちゃいました。
確かに、アイサツするのに気をとられて事故ったら話になりませんから、ホドホドですけどね。




話を戻しましょう。
その「ピースサイン」は僕にしたら、憧れでした
男っぽい硬派な(?)アイサツが、カッコいいやん、と。
いつもどおり単純な理由……。



でも、僕がバイク乗りになった当時ですら、
この「ピースサイン」は、すでにウワサでしか聞かない存在となっていました。



いまや普通に「ピース」を出しているのは、
夏に北海道をツーリングする、通称「ミツバチ族」位になってしまっています。



他人のことなんか、どーだっていいもんね……今の世知辛い個人主義のご時世には、
人情ある行為など向かないのかもしれません。



それ以外の地域では、ほとんど全滅状態です。
天然記念物に指定してほしいなぁ(笑)。




だから、対向してきたバイクの人から、初めて「ピースサイン」をもらった時は、
「おれも『ツーリングライダー』と認められたんや」
と舞いあがったもんです。



それも、くしくも20歳の誕生日で、うれしいプレゼントになりました。
対抗してきたバイクの人がいきなり「ピース」をしてきたので、たじろいで、こっちからは返せませんでしたけど…。
お辞儀するだけでも、いいかも。


その直後、警察から「青い紙」をプレゼントに頂きました(怒)。それも初めて…。(T_T)
これはいらん (ノ-_-)ノ^┻━┻




ウブな僕は、今でも自分から「ピース」を出すことは余程でない限り、ありません
と言うか、正直に、勇気がないというべきか。



さっきの文章と矛盾してるような気がするけど、気にしたらアカン。
とにかく、たまに相手がしてくると、やっぱりうれしいです。
その際、慌てて右手で「ピース」を出してしまい、エンジンブレーキが利いて焦った経験もアリ(笑)。




ここまでは、「相棒」とツーリングしていたときの話です。
これが「原チャ」でツーリングすると、どうなるか。
ツーリングしていると、認知してもらえません(号泣)。



好例↓
まだネタとして書いていませんが、学生自分に、悪友「真宗Jr」と原付で、琵琶湖1周ツーリングに出たときのこと。

琵琶湖の最北端付近を走っていた僕たちは、“次に向かいからやってくるバイクの人に「ピースサイン」を送ろう” と約束して、実行したら、
見事に無視されて、

ああそうかいそうかい、折角手ェ振ったったのに、原チャはあんたらから見たら、バイクと違うんやってことやな(-_-#)と、
あとでフテクサれた過去を持っています(笑)。




でも、一度だけ原付ツーリング中に「ピース」を頂いたことがあります。
メチャメチャ嬉しかったですよ。手放しで。


それっきりですけどね。原付で走っていてピースをもらえたのは。
そうやろうなぁ、原チャでツーリングしてます!ってのは、見た目では分からへんもんなぁ。



僕が見かけた「明らかに原付ツーリングしてる」人ってのが分かったのは、たったの1回だけですからね。


彼ら3人は、バイクは違えど、お揃のトレーナーを着ていましたからね。
背中にチーム名が書かれていましたのですぐわかりました(名前は忘れた、ごめん)。



僕も何かトレードマークを作って、第三者にアピールしようかな。
オマエの悪趣味を世にさらすなって、石投げつけられたりして(笑)。