ローメン



長野県中部に位置する、伊那市名物について書こうと思います。
とても失礼ながら、伊那市にわざわざ旅行する人も少ないでしょうし、せいぜい中央道で通過…のこの地に、他には無いものがあります。

それが、「ローメン」です。
「メン」とつくあたりで想像がついたでしょうけど、麺類の食べ物です。


僕の持っている「ツーリングマップル・中部」の、伊那市のページにはこう書かれています。
「伊那名物・不思議中華『ローメン』 国道沿いにお店多数 ???」(※原文のママ)

何や、この「???」は? 「お店多数」?
実は、1年半も前に ある友人からこのローメンことを聞いていて、ヒジョーに気になる存在でした。


そして、先日、悪友「真宗Jr」こと「T」と、電車で旅行した際に、伊那市に立ち寄り、食べてみようと言うことになりました。

時は2002年8月17日
夕方4時過ぎにJR伊那市駅に降り立った僕達2人は、横にあった交番で「ローメンの店」を尋ねることにしました。

交番の若きお巡りさん、開口一番、
「ローメン? 
まずいよ

えー!! そんなこと言うなよ〜、味覚なんて個人差があるのに、まとめて「まずい」とは!!

せっかく1時間に2本しかない貴重な電車を降りてきたのに、食わずして帰れるか、とばかりにお願いして、
5時開店の「中華料理 田村」(伊那市下春日町5011-1 0265-72-3787)
お巡りさんに「5時に食べられるようにしておいてくれ」と電話してもらい、
5時3分前にフライングして店の前に行くと、すでに暖簾が掛かっていました。よかった、僕達がトンズラこくとは思われてなくて(笑)。


店に入ると、すぐに問題のローメンと、「ソースカツ丼」が出てきました。

あ、ソースカツ丼は初登場でしたね。
ご飯の上にキャベツの千切りが乗せ、その上にソースに浸した(←ここがポイント!)トンカツを乗せてある、ダイナミックな丼です。

ソースカツ丼は、伊那市の南隣、「駒ヶ根市」の名物だと、駒ヶ根市サイドは言い張っていますが、
発祥は伊那市だと、伊那市サイドは言っています。
…どっちでもいいんですけど、先ほどの交番のお巡りさんが、おいしいと薦めるので、電話してもらった際、
ローメンと一緒に注文しておいてもらったんです。


では、さっそくいただきます!
僕達の前に出されたローメン(650円)は、
「ソースをたっぷりかけた 炒めてないラーメン風焼きそば」という風情でした。
店によって、微妙に違うそうです。

初めて見る、食べる物体なので、とりあえず僕の知っている単語でしか表現のしようがありません。
麺は太麺、肉はマトン(羊肉)ですので、クセのある味に仕上がっています。具にキャベツも入ってます。
ソースとマトンの味がするスープは濃厚で、これは飲んでいいのかわからず、
比較的浅い皿に入ってるし、お世辞にも体に良さそうなスープには見えなかったので、飲みませんでした。
お好みで七味や酢を入れると、また違った味が楽しめるそうです。
具の取り合わせが、僕の想像を越えています。


ソースカツ丼(950円)の方もインプレッションを。
ウスターソースとトンカツソースを、7:3くらいで混ぜたものに漬けられたトンカツは、厚さ〜4cmくらいはある大ぶりで、
やわらかくジューシーでした。
下に敷いてあるキャベツの千切りとの調和が取れていて、ぱくぱく食べられます

食べさしの写真で恐縮ですが、おいしそうなソースカツ丼と、
不思議中華・ローメンの残骸です(笑)。
食べるのが先で、写真を撮るのを忘れてたんです(苦笑)。


僕と「T」の共通した感想は「ソースカツ丼おいしかった」でした。


伊那観光協会のHP「まほら伊那」では、ローメンを大々的に宣伝しています。
トップページの「ローメンの日まで あと●●日」と書いてあるほど、
伊那市では有名な食べ物のようです。
その割に伊那市民以外には、あんまり知られてないと思うけど……。

あと、「イーナちゃんカード」って何ですか?
知ってる人いたら、おしえて〜!


(2002.8.29)