87万kmの原付基準




ちょっと前に、ある囲まれた地域全ての道路の速度制限を30km/hとする「ゾーン30」と、
発展型の「ゾーン30プラス」について解説しました。
(→コラム「この区域まるごと原付基準+」)



この制度も始まって10年ほどになりましたけど(早いなぁ)、さらに発展することとなりました。


2026(令和8)年9月より、生活道路の法定速度を30km/hにすると決まりまして。




そもそも法定速度って何でしたっけ?


僕の地元の国道1号線で例にとると、
京都市内は全線にわたって50km/h制限の標識が掲げられていますが、
東に行き県境で「50」「ここまで」の標識があり、大津市に入ると速度制限の標識がありません。

この場合、何km/hまでスピードを出していいのか?

無限大です、ムゲンダイ♪ ∞♪∞♪∞♪

グハ ! (゜o゜(☆○=(-_- )ゲシッ


。・゚・(ノД`)・゚・。痛イョォ〜〜!!




速度制限標識(以後「標識」)のないところは無限にスピードを出して走っていいわけがなく、
法律で上限が定められています。

それが法定速度で、自動車は60km/hとなっています。



僕も知らなかったのですが、この法定速度、標識のない全ての道路に適用されまして、
我が家の前の幅4mほどの道路でも標識がないので60km/hで走ってもOKなんです。



高級スポーツカーで我が家の前の短い直線でアクセル踏みまくって猛加速してる町内のオッサン、
危ないし頭に来てるんですけど、合法。法律上はおとがめなし。

絶対におかしいやん、それ (#゚Д゚)



まぁ、全部の道路に標識を立てるのは手間やしなぁ。
それで安全対策として生まれた(と思われる)のがゾーン30。



それでも、町内のオッサンのように どーしようもないのがいるわけで、
いっそのこと、一般道のうち生活道路の法定速度を新たに定めようとなった次第です。


対象となるのは、幅5.5m未満で中央線や中央分離帯がなく、標識のない道路全て。

全国の一般道122万kmのうち87万km。実に7割に及びます。



つまり、生活道路では原付の法定速度・30km/hが基準に ∩( ・ω・)∩
ゾーン30もお役御免で過去の遺物やがな(苦笑)。

これでK察も心置きなくどこでも記念殺影できるな(笑)。




参考記事:
日本経済新聞 2024年7月23日配信記事
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE22AW60S4A720C2000000