暫定 恒久2車線




全国津々浦々に延びる高速道路網は、長距離を行き来するには欠かせない存在ですよね。



だから、高速が近くにない 中途半端な田舎 自治体などは、
移動に不便だとか観光客が来ないなど
何かしら理由をつけて国会議員のセンセイにお願いして高速を建設をしてもらう
…。



おかげで、片田舎の自然豊かなところを無機的な巨大人工物がぶった切り、
エンジン音が山々にこだまし、折角の眺望をダイナシにし、動植物の住環境をズタズタ
にする…。



奈良県の中南部に位置する十津川村みたいに、
交通アクセスが超不便なのを逆手にとって秘境をPRにするなどの発想は無いのかえ?と思うのですが。




ま、そういうレアなところはこれからも積極的に秘境を貫いてもらうとして、
問題なのは中途半端な片田舎のほうです。



そういうところを通ってる高速に共通することがあります、さて何でしょう。



セッカチな僕はすぐに答えを書いちゃいます♪
高速道路が2車線(片側1車線)であること。



あれ、困るんですよね〜。車の流れの先頭に立つと気ぜわしくなりません?
自分のペースで走りたいのに、後続車が引っ付いてきたりしたら僕は落ち着かなくなります。
逃げるところが無いですからね。



「追い越し車線2km先」などの表示が出ると、あと少しの辛抱!
で、追い越し車線が現れると、後続車が我先にとぶおーんと抜かしていく。こちらに睨みをきかせながら。



逆に先頭が高齢女性の運転するマイペース車で、
後続が大名行列
になった集団に巻き込まれたこともあります。

あのときの追い越し車線が現れたときの後続車の追い越しっぷりは過去最高級の勢いでしたよ。
当時「2相棒」に乗っていた僕はもちろん、観光バスまでエンジン全開で追い越しかけてましたからね(笑)。

当の女性の車は車内でのお喋りに夢中で80km/h制限のところを60km/hくらいで走り続けてましたわ。
そして1kmほどしかない追い越し車線が終わって僕を含めた難を逃れた10台ほどの車両だけがペースを上げられ、
その他大勢は再び女性を先頭に大名行列に…(笑)。




そういう高速道路、「暫定2車線」と呼ばれているのをご存知でしょうか。

なぜ「暫定」なのか。
高速道路は4車線(片側2車線)で作られることになっています。
しかしながら、様々な事情により、とりあえず2車線(片側1車線)で開通させ、将来的に4車線に拡張する予定だからです。


でも、実際のところは、ずーっと「暫定」のまま。そして、暫定区間は対面通行と呼ばれています。



ここで新聞記事を2つ載せます。スマホでご覧の方は拡大して読んでね。













記事を読んでない不届き者(-_-x)のために要約すると、


・暫定2車線の高速ではラバーポールなどで簡易的に車線を区切って対面通行としているため、
 対向車との衝突事故が異常に多い。

・4車線化する気が無く、ほぼ恒久的に2車線になっている。




下の写真は米子道の暫定2車線の様子。パッと見では一般道にしか見えませんね。
※本線上で道路工事をしていまして、停められた際に撮りました。さすが田舎高速(笑)。





デメリットのみやん。




どうしてこうなってしまったのか。

それは、
大したニーズも無いのに高速を作ったから、交通量が少なく4車線化する意味がない。
通行料収入が少ないので万年赤字。建設費もいつまで経っても償還できない。
いわゆる無駄な公共事業ってヤツだからです。




たぶん、いつまでも土建国家と思っている時代に取り残されたセンセイ方がいる限り、高速道路はまだまだ延びていくと思いますので、
さらに暫定2車線が増えることでしょう(笑)。

衝突事故まみれの道路の建設が自分の実績と思ってるなら、とんだお笑い草ですよ。



そんなところに突っ込む金があるなら、
地元の交通量の多い国道の交差点の渋滞緩和策を練ってくれるほうがよっぽどドライバーのストレス緩和に繋がるし、
センセイの株価も上がると思うねんけどな〜。


(続き→コラム「対面通行の解決柵」)



記事引用:
毎日新聞・京都新聞 それぞれ2015年10月24日付朝刊