ホンダ発「700」系




今回のテーマは「700」です。



ケチな僕は、交通費節約のため東京〜京都間をJR在来線の列車だけ乗り継いで移動したことがあります。
8時間くらいかかりましたわ。


長時間の移動ですので、吊革持って立ち乗りなんてのはイヤ。確実に座席に座りたい!
そのためには終着駅で乗り換えではアカン。
だから、乗り換えは次の列車の始発駅で行う必要があるため、
車内では時刻表をパラパラと延々めくって乗り継ぎダイヤを調べていましたわ。


おかげで乗り換えは5回もしなきゃならないし、列車の待ち合わせ時間も最も長くて10分
ゴハンも駅弁買って車内でモリモリ食べてました(笑)。
それだけ時間を犠牲にし くたびれることをしても、7980円の普通運賃がかかるんですよね。



ところが、JR東海エリア内にある旅行会社が販売している商品である、新幹線・こだま限定の乗車券は、
東京〜京都間の所要時間が在来線の半分の4時間で、お値段はなんと9800円(通常期)。
しかも座席指定で、キオスク等で引き換えのできるドリンク券までついてくるというスゴさなのです。



なんということや。
普通運賃にたった1820円の追金で
4時間の自由時間と乗り換え不要で快適な座席とジュースが手に入る
なんて…orz

おれの努力を返せ〜!





新幹線といえば、最も早いタイプの車両はN700系。速いですよね〜。
京都〜東京間を2時間10分くらいですか?
新大阪〜鹿児島中央だって4時間を切りましたもんね。速い速い。

そのうち、リニアモーターカーが開業したら東京〜鹿児島中央間が今の半分の3時間くらいになったりするんですかねぇ。

もう飛行機要らんやん(笑)。



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…その700ではありません。
「49のソコヂカラ」は鉄道向けHPに鞍替えしたわけではありません(笑)。

ホンダが紛らわしい名称のバイクを発売するからこういうことになるんです。




先週(2012(平成24)年2月17日)にホンダより発売されたばかりのバイク、NC700Xです。
今までになかった700ccという排気量を提唱してきました。


↑写真左がNC700X。中央がINTEGRA(市販予定車)、右がNC700S(市販予定車)。




写真の3車種は見た目は違いますが、フレームもエンジンも全く共通の兄弟車です。


欧州におけるミドルクラス……ニホンでは大型クラスですが……で、新しい価値を創るのが
このバイクの狙いだそうで。




僕を含めた大型のバイクをお持ちの皆さんにお尋ねしたい。

多くの大型スポーツバイクは1万回転以上回る高回転型のエンジンを搭載していますが、
実際のところ、日常的に高回転までブン回して走ってます?



回してませんよね?



レッドゾーンが10500回転から始まる800ccの「2相棒」でも、
普段使いだと4500回転が関の山。走りよい峠道でよく回して5000回転台。


だったら高回転重視ではなく、
普段使う回転域で気持ちいいバイクを創ろうじゃないか
というのが今回のホンダの目的。



証拠に、
最高出力はバイクとしては低い6250回転50馬力とこれまた非力。
最大トルクは4750回転で出ます。


排気量は669ccと(ニホンのバイクとしては)大きいですけど、シリンダーは4気筒ではなく、直列2気筒
エンジン回転を上げないのでDOHC(ツインカム)は必要なく、OHC(シングルカム)
大きなパワーを発生させないので、それを受け止めるRタイヤ幅も160mmと、同クラスのものに比べて細いです。

環境にも配慮して、同クラスのエンジンより燃費が40%も向上とかいいことづくめのよう。


値段も60万円台と、このクラスのバイクとしてはかなり安価ですので、
「大型の新車に乗りたいけど値段が…」と諦めていた方にも手が届きますね。



今までのハイパワーな大型バイクからすれば、全体的に割り切った仕様といえます。
でも、それでバイクの楽しさや気持ちよさが得られるなら、十分でしょうよ。



ただ、敷居を低くするためか、クラッチがない(6速ATです)のが惜しい。
クラッチ操作はバイクをバイクせしめたる重要なポイントやと思うけど、どうでしょう。



個人的には日本向けには普通二輪免許で乗れる400ccが欲しかったけれど、
国内のバイクの免許も大型二輪所持が事実上標準と化している今、
ニホン向け専用車種を作るより、世界標準に合わすほうがコスト的にも理に適っているのかもしれません。



さて、これらが年々冷え込むバイク界の起爆剤になるか?
長きに渡って君臨してきたバイクの「楽しさ=パワー」の牙城を崩せるのか?


僕はちょっと離れたところから見ときますわ。




参考資料:Honda Magazine 2011モーターショー特別号