召還魔法は“はいサンキュー”
2006年5月30日。
この日の僕は日暮れまでに片付けなければならない重大な用事が2件重なってしまい、
職場を定刻に出発しなければいけない状態にありました。
こんなときに活躍してくれる僕のバイク「2相棒」。混雑だって何のその。
職場を出てすぐの交差点で渋滞にハマる車通勤の先輩らをアッという間に置き去りに出来、時間節約に一役買ってくれています。
いつか仕返しされそうですけど(-_-;;)
ところが、この日は「2相棒」の様子が変でした。
さて出発するか〜とバイクを押そうとしたら、異様に重たいのです。
ん?リアタイヤを見ると、タイヤがひしゃげています。
げっ!釘を拾ってる!!
パンクでした。
あわてる僕ではありません。
パンク修理キットは持っていましたので、その場で直して車庫のコンプレッサーで空気を入れたら万事解決やん。
しかし、機械室のコンプレッサーの大元のスイッチが切られていて、
肝心の整備士はその日に限って仕事を休んでいる!!
僕はもちろん、事務所のスタッフに聞いてもコンプレッサーのスイッチがどこにあるか分からないと言うではないですか。
泣きっ面に蜂とはまさにこのこと。
ああ、こんな忙しい日に限ってなんてことや。こうなったらバイクを置いて電車で帰るしかないか。
けれども、「2相棒」を職場の屋内に置く場所はなく、人気のない屋外に置き去りにするのは抵抗がありました。
それに電車で帰ったら、2件の用事が時間に間に合わない!なんとしてでもパンクを直してバイクで行動しなくては。
何かいい方法は…あ!そうや!
困ったときのJAFがあるやん!
JAF(日本自動車連盟)は会員数・千数百万人を有する巨大な組織で、 車のトラブルにいち早く駆けつけ応急処置や故障車の運搬などを請け負ってくれる サービスを提供しています。 車社会が拡大する中、その役割は大きなものとなっています。 年会費4000円で会員になると、ありふれたトラブルも無償で行ってくれます。 安いなぁ。 設立以来、サービス対象は車(乗用車)のみでしたが、 2005年4月からバイクもサービス対象となりました。 ツーリング中にバイクが故障しても助けてもらえると思えば、安心感が増すというものです。 路上のスーパーマンと呼んでおこうかな(笑)。 だからといって、最初からそういう甘えた気持ちでいることは間違ってるけどね。 すぐに電話しました。救援コールは「#8139」 【はいサンキュー】です。 |
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オペレーターに大型バイクがパンクして困っているので何とかして欲しいと伝えると、
「当方ではパンク修理は行っていませんので、
近くのバイク屋までの運搬サービスのみになります」
えっ!?その場で直してくれへんのー!?
さらに、
「そちらへの到着まで50分かかります」。
ええええー!なんでそんなに時間がかかるの〜!僕の職場がヘンピな場所にあるから?????
それでも、どうしてもバイクが必要な状態ですので断るわけにいきません。
不承不承お願いしました。
「参りました(JAFの)隊員が手近な店を何件か提示しますので、そこから選んでいただければ結構です」
そうかそうか、色々と提携をしてるんやな。困ってる人(=僕)は何も考えなくてもいいのか。そりゃ助かる。
その50分は長かった。
事務所の隅っこでぽつんとたたずむ僕を先輩らが冷やかしていきます。くっそ〜(-_-#)
そして、事務所の駐車場に現れたJAFのトラックを見て驚きます。
2tワイドロングのユニックキャリアだったからです。
……コレ、車を運ぶヤツじゃないんですか?
こんなに大きな車両を持って来るからこんなに長く待たされたのか…。
僕が「大型バイク」と言ったから気を利かしてくれたのかもしれないけど、「2相棒」は軽トラにも載るんやで(笑)。
30代後半と思しきJAF隊員、K川さんは人当たりのよさそうな方で、 僕のJAFへの第一印象は十分合格。 手際良くバイクをユニックキャリアに載せる…はずが、 ペタンコの「2相棒」のタイヤに空気を入れるところから始まり ↓ ユニックを地面に降ろす手間 ↓ バイクを積載(しかも2人がかりで) ↓ ロープで固定 フロント周りがしっかり固定できていたら、 リア周りはギアを入れてロックしておくだけでも十分なのですが、 K川さんは気になるようでリアもロープで固定を始めます。 ロープでぐるぐる巻きにされた「2相棒」。これからどこかへドナドナされそうな雰囲気です。 その作業中に「ちょっとお兄ちゃん!」とかかる声が。 見ると、A先輩が購入したばかりの某RV車のミッションについて K川さんに教えて欲しいと言っています。 2駆と4駆のハイギア・ローギアの使い分けが分からないみたいで、 僕が呼んだK川さんはA先輩に奪われてしまいましたorz A先輩もそんなことは納車のときにディーラーで訊いておけよな〜。 しばらく質問攻めにあったK川隊員が解放され、大げさな積載がようやく完了したのは、 作業開始から20分後。 時間かかりすぎ…。 大きな荷台にバイクがちょこんと載せられ、大木にセミ(笑)。 すでに僕が抱えていた用事のうち1件はキャンセルして翌日回しになってしまいました。 2人してトラックに乗り込み、K川さんは開口一番「さて、どこに行きましょう?」 え?オペレーターのお姉ちゃんは僕に手を煩わすことがないようなことを言ってたはずなのに? うむむ〜 それなら“Lバイク店”に行きましょうか。 距離にして1kmのバイク屋さんを指名しました。あそこならすぐにパンク修理してくれるだろう。 道中にて。 K川さん 「(僕の)バイクといい、(A先輩の)車といい、イイのに乗ってはるなぁ〜」 僕 「いやいや、気のせいですよ気のせい(儲からんのかなぁJAFって)」 的を得てる発言をそらすのに精一杯の僕(^_^;)。 パンクの件について訊いてみると、 「JAFではパンク修理はしていない。交換or搬送のみ。 近い将来パンク修理も行うことになっていて、講習も受けた」とのこと。 早くパンク修理サービスが稼動して欲しいところです。 きめ細かいサービスの一環で小型車やジャイロを購入してることですしね。 「バイクのサービスも1年が経ち、それなりにバイクの救援もしているが、 バイクの重たさやパーツの値段の高さにびっくりさせられる。 パンクしているバイクは原チャでも重い」。 バイクのサービスを今までしてこなかったのは、車より応急処置が面倒だからだと思います。 バイク一台の搬送でもこれだけ手間がかかるわけですし…。 |
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職場を出発して5分あまりで目的の“Lバイク店”に到着。K川さんには感謝感謝です。
けれど、僕たちが大きなJAFのトラックで登場したときのバイク屋さんの驚きの顔は忘れられません。
ド田舎に派手派手しいチンドン屋さんが来たような顔をして迎えてくれましたからね(笑)。
どんな故障車が来たのだろうと思われたことでしょう。
それがただのパンクだなんてカッコ悪くてカッコ悪くて…(涙)。
運搬料金は5km未満ということで無料でした。時間のロスを考えるとタダじゃなきゃ納得いかへんわ(笑)。
そして、肝心のパンク修理は5分もかからず終了。
K川さんがロープの後片付けを終える前に僕は店を後にしました(笑)。
JAFには大型バイクの運搬は1tトラックで十分ということを教えなきゃいけないな(笑)。
帰宅したら19時に。日暮れまでに片付けなければならなかった超肝心なもう1件の用事にも間に合いませんでしたorz
先月(2006年6月)末に職場のごく近所にJAFの基地が出来ました。
もっと早く造って欲しかったよ!!