バイクバカ一直線・3点セット




このたび、「役者」がそろいましたので、このコラムをお届けします。


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HPを訪問してくださっているバイク乗りの皆さんは、バイクの情報をどのようにして手に入れてますか?

いまならインターネットで家で寝ッ転がりながらでも情報が収集できますし、それオンリーの方も少なくないでしょう。


次に多いのは、昔ながらのバイク雑誌で、かな。
バイク人口が減っているといわれる昨今でも、多数のバイク誌が発刊されていて、情報量も豊富ですし、手軽ですよね。
僕がもともと「本派」ですし、複数の雑誌等を同時に参照したり、調べ物をするには本のほうが有利ですね。
今でも自分のHPの資料漁りにバイブルともいえる90年代のバイク誌を何冊も大事に持ってます。


それ以外にも、バイク漫画やビデオから情報を得ている方もおられるでしょうね。


さ、前フリはこのくらいにして本題に移りましょう。


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僕もバイク乗りとしてそれなりの年月と、それなりの走行距離を走っています。
いま思い返してみても、本当にたくさんの出会い(出逢い・出合い)がありました。
それは人であったり、物であったり さまざまです。

そのなかでも明らかに僕の「バイク道(どう)」に大きな影響を与えてしまった3つを紹介してみたいと思います。


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もともとバイクに興味を持ったきっかけは、高校卒業時に同級生が乗っていたNSR50を見たことから始まりますが、
それがたくさん載っているバイク雑誌として本屋で手にしたのが、
「走り屋」を取り上げた「バリバリマシン」(平和出版・2002年に休刊)でした。



「走り屋」とは10代後半〜20代前半といった若い世代が中心で、
峠や港をなどで、バイクで公道サーキットやゼロヨンなどをする人たちを指します。
車種は主にレーサーレプリカで、他にCB400SFやXJR400といったネイキッドバイク。
NSR50やTZM50などのミニレプリカや、NS−1、TZR50のようなフルサイズレプリカ50cc、
それからDioZXやJOG−ZR、セピアZZなどの原付スクーターも人気がありました。



彼らにしてみれば、NSR250は峠最強のバイクで、400cc超クラスをもカモれると、絶対的な位置にあったのです。



若い=金がないので、バイクはぼろぼろ、ツナギはぼろぼろ、
ハングオンで膝スリ用のバンクセンサーはプラスチックのまな板で代用

そして集団で「チーム」を組み、ツナギの上からチームの名を入れた袖を切ったお揃のトレーナーを着て、
他のチームの人とバトったり(=バトルする)するわけです。



K察などは彼らを「ローリング族」と呼び、若気の至りとあいまった彼らのマナーの悪さや一般車をアオる、
違法改造のマフラーなどの騒音問題で地域住民やK察と熾烈な争いが一部で見られました。



また若かりしころの僕はそれがカッコイイと陶酔してたんです。「バリバリマシン」も数年にわたり毎号欠かさず買い
ページをめくるごとに新たな感動を得ていた覚えが。
だから、僕が最初に買ったバイクもレーサーレプリカだった「相棒」でした。
これも「走り屋」には人気の車種だったのです。
レーサーになった自分をそこに投影してみたわけですね。
ですが、小心者の僕に、ハイスピードで膝擦ってコーナリングするなど出来るはずもなく、永遠の憧れにままになっています。
いまさら峠デビューする気もありませんが(笑)。



僕のバイクライフは最初から、普通の道とは違うルートを取っていたのです。


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次に僕がバイク乗りとして憧れたのは、白バイでした。
HP上でも何度か取り上げていることや、現在の僕のバイク「2相棒」が、白バイのベース車に使われたことでも分かりますよね。



そこで僕が手にしたのが、漫画「ワイルド7(セブン)(望月三起也・著)でした。



悪人を白バイ隊員としてスカウトし「警視正」という警察官として恐ろしく高い階級あたえ、
悪者を片っ端から退治するバイクアクションの傑作です。
1969年〜79年に連載され、アニメ化、TVドラマ化もしています。
TVドラマ版は、アフレコがズレているなど年代を感じさせます。


描写は細かく、スクリーントーンをほとんど使わない画風にリアルさを感じさせ、
登場するバイクや拳銃へのこだわりにはすさまじさを感じます。
今にしても強烈な印象がありますので、当時の読者層である少年たち(現在で少なくとも40代以上)にしたら、
どれだけのインパクトがあっただろうと思います。白バイってスゴい!と思ったに違いありません。



ベタ褒めしているように見えますが、どこをどう見ても超問題作です(笑)。
連載当時にしても大問題作だったのでしょうが。
どのくらい問題かというと、「子供に見せたくない番組」アンケートで歴代トップを取った
「北斗の拳」「8時だヨ全員集合」「オレたちひょうきん族」「クレヨンしんちゃん」など足元にも及ばないと思います。


なんてったって、悪人の「退治」とは、問答無用で射殺ですよ。悪をもって悪を征しています(笑)。
しかも、彼らの階級はほぼトップクラスの警視正
キャリアや署長クラスの階級で誰も逆らえないので好き勝手してます。



こんな内容のものを少年誌に11年も連載して、その後に続編も出ましたからね。
子供が簡単に殺されるような物騒な世の中の昨今にこんな過激な内容の漫画を流したら、
母親たちが発狂→ショック死しちゃいそうな感じです。
現実と仮想現実の区別がつかないゲーム脳の子供たちなら、間違った方向に洗脳されそうですよ(笑)。


漫画、ビデオとも現在でも漫画喫茶やレンタル屋で手にできます。

現実離れした「ワイルド7」の白バイ乗りも 大人心にカッコイイと思ったものです。


僕はさらに屈折したバイク乗りへと変身を遂げました(笑)。


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そして、僕のバイク魂にとどめを刺したのが↓でした。

うわさに聞いていた「ゴーストライダー」
現在4作品出ている、バイクのビデオ/DVDのうち、僕が持っているもののパッケージにはこう書かれています。


今回も彼は徹底的に逃げきった! 衝撃映像満載!
320km/hで渋滞している高速を走り抜け、数センチの差で車をかわす。
(中略)アドレナリン大放出の3時間超大作!



最初に挙げた「走り屋」の極悪版と言えばニュアンスが伝わるでしょうか。
サブタイトルの「GOES CRAZY IN EUROPE」通り、狂ってます。


GSX−R1000(※スズキ)や ターボ仕様の隼(※スズキ)でヨーロッパ中を暴走する映像がたっぷり入っています。
外国映画のカーチェイスシーンって面白いですが、あれを現実でやってのけてます。
初めて観たときは、画面に映る無謀さ120%に呆然となったくらいです。
しかし、何度も観ているうちに興奮に変わってくる自分がいます。



またカッコいいんやなぁ、これが。黒づくめのゴーストライダーって何者やろう。
その姿に自分を投影してみたり、また通勤途中にマネしてみたり…。



って、こんな歳にもなって覚醒したらどうしてくれるんですか!!!!!



この3点を見事制覇すると、僕のような道を踏み外し、屈折し、狂ったバイク乗りが完成します(笑)。
ですので、僕のようになりたくない普通の方は、絶対に見てはいけませんよ!(爆笑)


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あえて画像を載せていませんし、関連サイトへのリンクも張っていません。
興味ある方は自力で探し、楽しんでみてくださいね。