超・車社会大国への鉄槌



ああ、ガソリンが高いよ。


最近、給油をするたびに、その値段の上がりように ため息をついています。
さっき給油に行った京都市内のセルフのガソリンスタンドで、
レギュラー134円/L(以下、「/L」を省略)でした。
先週滋賀県大津市内で立ち寄ったセルフのスタンドはレギュラー126円の破格。
その時は車でしたので、思わぬ安さに大喜びしましたね。


↑は、2006年5月当時の値段で、石油販売会社が8月1日に一気に値上げを行い、
レギュラーが134円→142円といきなり8円もupしました。
前日に車もバイクもガソリン満タンに入れておいてよかった(笑)。



そんな、車やバイクを乗っていく上で切り離すことの出来ないもの、ガソリン。
ほんの2年前(2004年初頭)までは各地でガソリンの値下げ競争が勃発し、

ピーク時にはレギュラー80円程度まで値を下げてましたね。
その場合のガソリン税と消費税を除いた粗利はわずか23.5円。


50L給油してもらっても120円くらいの収入にしかならず、
そこから諸経費を引けば利益などほんのわずか。
そういう身を削るような競争に負けたスタンドが淘汰される時代があったのに。


ガソリンの値段は上昇を続け、湾岸戦争時代に記録した最高価格を更新しました。



どうしてこんなことになったのか。



・ニポンの石油供給元である中東地域の情勢が不安定で、原油の生産・輸出量が減少していること。
 (
※原油の価格は産油国が一方的に決め、輸入国は値段交渉の余地すらありません

・アフリカの産油国
ナイジェリアの内乱による輸出の一部が停止していること。

・アメリカを昨年(2005年)襲った巨大ハリケーン「カトリーナ」が
アメリカ南東部に集中する石油施設に壊滅的なダメージを与え、

 絶対的な供給量が不足していること。

・アメリカの原油先物市場でむやみに値を吊り上げていること。



ニポンは直接関係無さそうですし、4番目などは、ただの嫌がらせやん。
こういうことをするヤツは遺言を常時携帯したほうがエエと思うで(笑)。


ニポンが石油を自国でまかなえたら、困らないのに…。
ニポンの国土や排他的経済水域は地下資源に乏しく、石油が出るのは新潟県沖だけで、自給率はたったの0.4%
ほとんど全部輸入に頼っている以上、輸出国側のワガママも受け入れなくてはいけないのでしょうか。くやしいけど。



値上げに対抗するには、物理的なガソリンの節約に走るのが手っ取り早いです。
僕が今行っているガソリン節約術は、

アイドリングストップ
・「急」のつく運転(急発進・急加速など)をしないこと。
空気圧とチェーンの張りのチェックなど、駆動系のロスの防止。
・そして、近場の移動は徒歩や自転車の活用。


これら涙ぐましい努力の成果は実っているのかどうか…。

ガソリンだけの話ではないです。
石油を使う全ての産業・工業、飛行機のジェット燃料から お風呂屋さんのボイラーの重油まで。
みんな困っています。


燃料代を転嫁するため、これらの運賃や利用料は軒並み値上がりしてます。
消費者はたまったものじゃありません。


その石油は、生物の死骸が堆積・変成し、数億年もかけて作り出された自然の産物;化石燃料ってことを
思い出してください。
それを人類はわずか200年ほどで使い果たそうとしています。
あと20年で枯渇するとも言われてますね。

20年前にも「あと20年で(以下略)」と聞いた覚えがありますが?(笑)



それ以上に困っているのが、太平洋を挟んだ超大国・アメリカ



アメリカのレギュラーの平均価格は84円(2006年5月現在)。
おおっ、安いやんと思ったあなたは甘い。
完全な車社会のため、1人あたりのガソリン消費量はニポンの3〜4倍にもなるそうで、
この値段でも深刻なダメージなんですよ。
だいたい石油価格高騰前はレギュラーは50円にも満たなかったらしいですから。
フロリダでは、スタンドに隣接する質屋に「ガソリン代のために」宝石や貴金属、
果てはテレビまで質に入れ
てるそうです。
そんなにガソリンが大事か。
売るものが無くなったら臓器も売りそうやな(笑)。
そして、こうなったのもブッシュ政権のせいだと言ってる人が26%もいるとか。
↑「大風吹けば桶屋が儲かる」的やね。そのまま自滅してくれへんかなぁ〜。



アメリカご自慢の大型SUV(スポーツ用多目的車)やピックアップトラックは燃費が悪いと売り上げが減少
GMが生産する、軍用車両を民生用にした巨大車「ハマーH1」もガス食いで販売不振→生産打ち切りになりました。
代わりに売れてる車が、ニポン製の車。
低燃費のハイブリッドカーは大人気で、トヨタのプリウスは生産が追いつかない状況だそうです。


ヤツらは日頃おれたちニポン人を「ジャップ」とか「イエローモンキー」とバカにしているくせに、
こういうときだけ歓迎しやがるとは都合が良過ぎやしませんか?!
大雑把なアメリカ人が作る車がニポンの繊細な技術に勝つなど100億万年早いということが証明されたな(笑)。



まー、いつもアメリカに媚を売ってるニポンが優位に立ってるだけでも気持ちがいいです。わはは愉快愉快。



それよりも、ニポンの車が見直されている中、車より燃費のいい乗り物をにっくき…じゃない、友好国アメリカに
売り込むチャンスではないのですか?
そう、我らのバイクですよ。
敵国のバイクは大型(=大きいだけ)で見るからに不経済そうなものばかり。
ニポンのバイクと走行性能や耐久性、燃費勝負…をしなくても結果は明らかです。
250cc〜クラスのスクーターならオシャレで荷物も積めますし、広い国土でも十分用を成すでしょう。
「イージーライダー」のニポン製バイク版のTVCMをバシバシ流して、今こそバイクの逆襲、いや復権を!



ところで、えいまる君の「2相棒」の燃費は?
は?へ?僕には何のことだか全く…。



あの国は物騒なのが標準だから、身をさらけ出すバイクは襲われて丸裸にされる可能性も無きにしもあらず…orz


参考資料: 朝日新聞 2006年5月15日付朝刊
2006年8月1日放送 NHK「プライスの謎」