メガネ型道路の想定外




交通の流れを円滑にするために、十字路を変形させた道路、ラウンドアバウト
以前からあった、「ロータリー」の発展形で、正式名称は環状交差点といいます。



ご存じない方はこちらのコラムを読んで勉強してくださいませ。
(→コラム 「正式名称は『環状交差点』」 、 「虎バター回廊」)



これらの登場時は、ラウンドアバウト最強伝説 誕生か?!と思ったほどでしたが、
そうは問屋が卸してくれませんでした。



事故が起こってしまったのです。事故が起こらないように作られた道なのに




現場は、ラウンドアバウトを2つ繋いだダブル・ラウンドアバウトです。
長いカタカナ語は読みにくいので、メガネ型道路と勝手に命名して話を続けます(笑)。



ラウンドアバウトのいいところは、信号もなく容易に流入でき、
接続するすべての道路へ容易に流出できる点です。


ところが、そこに落とし穴があったのです。









なんと、流出できない道(つまり、車両進入禁止ってこと)が接続されていたんです。
反則技ですやん。



その道とは交差部分が鋭角になっていて、曲がりにくい形状になっていたといいますが、
ラウンドアバウトの性質上、それでも誤って曲がってしまう車はいてもおかしくないですし、
実際に開設当初から逆走車が後を絶たなかったと、どこぞかのニュースサイトにも書いてありました。




メガネ型道路は、ぐるぐると2回も道を回らされるため、方向感覚が分からなくなりやすい欠点も持っています。

良かれと思ってメガネ型道路をにしたのかもしれませんが、これは見通しが甘いと言わざるを得ませんね。



地元の方がメインで使うローカル道ならまだしも、
不特定多数が利用する自動車専用道路で通行者を惑わすようなものは、困りものですね。



自動車専用道路での出入り口では全国初の試みとのことですが、今後は採用しないほうがいいかも…。
(だいたい、ラウンド(略)は交通量の少ないところでこそ威力を発揮するもんじゃないの?)




記事引用:京都新聞 2018年6月6日付朝刊