ご当地ナンバー
このコラムでは、ナンバープレートの「地名」について扱っています。
2018年10月より始まった、カラー化したナンバープレート「ご当地デザインナンバー」については以下をご参照ください。
(→コラム「黄色い縁取りがつきました」)
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車や125cc以上のバイクにつけられているナンバープレート。ここにはいろんな地名が表示されていますね。
近畿地方だと、
大阪府 | 大阪・なにわ・和泉(いずみ) |
京都府 | 京都 |
滋賀県 | 滋賀 |
奈良県 | 奈良 |
兵庫県 | 神戸・姫路 |
和歌山県 | 和歌山 |
があります。
これは、運輸支局・自動車検査登録事務所の名前からつけられているんです。
↓たとえば、僕のバイク「2号R」は京都で登録しているので「京都」ナンバー、という風です。
けれども、京都府内で車の登録をすると、
京都市内で所有する車であっても、北部の舞鶴市内で所有する車であっても一律「京都」ナンバーになってしまいます。
そこで、ローカル地域の人たちは考えました。
自分たちの住んでいる地名をナンバープレートに入れて、知名度をアップさせたい、と。
その制度が「ご当地ナンバー」です。
2006年10月10日に18の地域で始まり、この日以降に該当地域内で新規登録される車に交付されます。
19番目となる「富士山」ナンバーは、2008年11月4日から交付開始。
続いて、2014年11月17日より新たに10の地域でご当地ナンバーが交付されます。
ただいまその地域で新たなナンバープレートの製造が進められています。
そのひとつ、近畿地方で唯一認められた「堺」ナンバーは、
大阪市住吉区の製缶業者「平和製罐(かん)」で作られています。
※写真のナンバープレートは見本です
え、缶詰の缶を作ってる会社がナンバープレートを生産してるの?
紙幣のように国立印刷局や、選挙の投票用紙のように刑務所などの公的機関で作ってるわけではないんやね。
平和製罐は缶詰だけでは食っていけへんのかなぁ(同情)。
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さて、ご当地ナンバーを導入できる条件は3つあり、
【1】地域的・経済的にまとまりがあり、広く知られていること 【2】該当地域の登録車数が10万台以上あること 【3】都道府県内で極端なアンバランスが生じないこと |
となっています。
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それでは、輝かしき 初のご当地ナンバーが認められた地域を全部列挙してみましょう。
北から順番に
ご当地ナンバー | 旧ナンバー |
仙台 | 宮城 |
会津 | 福島 |
那須 | 宇都宮 |
高崎 | 群馬 |
つくば | 土浦 |
川越 | 所沢 |
成田 | 千葉 |
柏 | 野田 |
諏訪 | 松本 |
富士山 | 山梨/沼津 |
伊豆 | 沼津 |
金沢 | 石川 |
岡崎 | 三河 |
豊田 | 三河 |
一宮 | 尾張小牧 |
鈴鹿 | 三重 |
堺 | 和泉 |
倉敷 | 岡山 |
下関 | 山口 |
2014年より交付されている10の地域は次の通り。
ご当地ナンバー | 旧ナンバー |
盛岡 | 岩手 |
平泉 | 岩手 |
郡山 | 福島 |
前橋 | 群馬 |
越谷 | 春日部 |
川口 | 大宮 |
杉並 | 練馬 |
世田谷 | 品川 |
春日井 | 尾張小牧 |
奄美 | 鹿児島 |
2020年より交付される17の地域は次の通り。
ご当地ナンバー | 都道府県名 |
知床 | 北海道 |
苫小牧 | 北海道 |
弘前 | 青森県 |
白河 | 福島県 |
松戸 | 千葉県 |
市川 | 千葉県 |
船橋 | 千葉県 |
江東 | 東京都 |
葛飾 | 東京都 |
板橋 | 東京都 |
上越 | 新潟県 |
伊勢志摩 | 三重県 |
四日市 | 三重県 |
飛鳥 | 奈良県 |
出雲 | 島根県 |
高松 | 高知県 |
あの〜、我が家に包丁や小指の入った小包とか送りつけられるのを覚悟で言いますけど、
条件【1】に該当してない地域が多数混じってません?
関東地方のご当地ナンバーの地名など、関西人のおれにはよく分からへんし、場所もイメージできひんねんけど。
関東人が「滋賀県ってどこ?」って聞いてるのと同じくらいローカル地名がズラズラと(笑)。
「広く知れている」って自意識過剰なんじゃないの?
また滋賀県民を敵に回してしまった(笑)。
イワシはなんぼ頑張ったかってイワシやのに(爆笑)。
それに、ご当地ナンバーのある地域が東北、関東、愛知に偏っていて関西以西はとても少ないのが気になります。
近畿地方なんて、「堺」だけしかないやん (゚д゚メ)
だから、こういうのにまで政治的圧力とか買収工作とかダダこねてみたとか、
いやらしい手段を使ったんやないかと詮索しちゃうんですよ〜〜。
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「ご当地ナンバー」は、すごく画期的な出来事のように感じますが、
自分の住んでいる地名を大々的に宣伝してる「ご当地ナンバー」は、以前からありますやん。
我らの原チャのナンバー。
全国全て1900あまりの市区町村名を網羅していますよ。これほど地元を意識させるものはあるまい。
平成の大合併以前(1999年)の市町村の地名も含めれば、3300以上の地名の入った原チャがあるんです。
原チャに乗って他所にお出かけするだけで、自分の町を思いっきりPR出来ますよ。
合併して消滅した地域のナンバーなどはプレミアが付きそうやから、持ってる人は廃車とかしたらアカンよ(笑)。
ただ、これには最大の欠点が。
原チャのナンバーには都道府県名が記載されていないために、
「土山町」などと地味な地名が書かれていると、どこのことか全く分からない点ですorz
※↑故意に滋賀県の合併前の旧地名を使ったわけではありません(笑)。
ちなみに、僕の住む京都市山科区登録の原チャのナンバーは↓のようになっています。
「山」の一文字で歴史都市・京都がイナカ丸出しでダイナシや… ○| ̄|_
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※「山」など京都市の区名の一部を表記するナンバーは2016年12月に廃止され、全て「京都市」に統一されました。
参考資料:
毎日新聞 2006年9月29日付夕刊
京都新聞 2013年8月 2日付夕刊