人力アシスト原チャ
世の中には、「アイデアマン」と呼ばれる方がいますね。
時流の先端を行く、新しい技術やデザイン、方策etc
etc…を次々と発想し、現実化できる人。
言い換えれば、頭の回転の速く、機転の利くということ。
一度決めたことを改めようとしない。発想の転換が出来ず、決まった枠から抜け出せない。
いつも同じようなことの繰り返しになってしまう…、僕のようなヤツからすれば、信じられない存在です。
だから僕は、全く新しいものが出てきても、それを素直に受け入れられない、損な役回りです。
そこまで分かっているなら、自ら意識して変えていけばいいのに、と言われそうですが、
それが、出来ない。出来るなら最初から苦労しない。
こういうのって、生まれ持った天性なんでしょうね〜。
だからといって、「変わらない=悪いこと」と結論付けるのは性急で、変えないことだって、大切なんよ。
代々受け継いできたものを引き継くことを「伝統」と言うし。
何を言いたいのか分からなくなってきたところで、本題に移りましょうか(笑)。
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バイクの世界でも新しいものを模索しているのか、
モーターサイクルショーなどで発表される新型車は「未来型」とでも言うようなカタチや性能をまとっていますね。
ですが、個人的にはベクトルが違っているように思えて仕方が無いのです。
それは、市場、ユーザー(お客様)が本当に望んでいるものなのか? ということ。
↑こういうふうに考えてしまうことが、僕の「素直に受け入れられない」性格そのものなのでしょうね…。
僕のことはいいとして、先日「未来型」で、目に留まる「バイク」が発表されました。
こういう乗り物です↓
モペッドのようにペダルが付いていますが、公道走行可能な れっきとした原チャです。
ですが、バイクとはまるで異なる乗り物なのです。
カー用品メーカーの「プロスタッフ」が作ったこれは、国内のバイクメーカーが二の足を踏んで、
大々的な普及には至っていない、電動スクーター、名前は「ミレット」(外部リンク)です。
おしゃれなスタイリングでカラーも12色の展開。目を引きますね。
目玉の一つは、ランニングコストの安さ。なんと1円分の電気で3kmも走れちゃいます。
ガソリンエンジン搭載の原チャの10倍も経済的。
それに環境に負荷のかかる排気ガスも出さない。
(国内電力供給量の4割近くが何かとお騒がせな原発なのは横に置いといて(^_^;)
そういや、昨日(2009年11月5日)、原発で使い古した核燃料を再利用して作ったプルトニウムで発電する
「プルサーマル」が始まりましたねぇ。)
48V、12Ahの容量を持つバッテリーは家庭のAC100Vコンセントから充電でき、
1充電で35km走れます。近所を走る足には丁度いいですね。
ま、これだけなら、ヤマハが一時期販売していた電動スクーター「パッソル」などとさして変わりません。
もう一つの目玉として、ミレットにはバイクメーカーでは考えられない「新しい発想」があるのです。
自転車のようなペダルにご注目。
これはモペットのようにエンジン始動のためにあるのではありません。
走行のためのモーターの定格出力は0.35kWと 原付としては小さいため、
急な上り坂などで力が必要となるシーンでは、足でペダルをこいでモーターをアシスト(補助)するんです。
なんと、モーターに人の動力を組み合わせた「ハイブリッド」バイクなんですよ。
公式HPには「効率のよいエコスタイル」なんて書かれています。
モペット同様に、ペダルをこぐだけでも自転車のように走れます。
ただし、「自転車モード」の走行であっても、道公法上、常に原付の扱いを受けますので注意。
もう、発明クラスの新発想やで、コレ。
6年前に、ヤマハが「エンジン+人力」のハイブリッドバイクを試作したときは、
僕は馬鹿馬鹿しいと笑い飛ばしましたが、今回のプロスタッフは大真面目です。
2010(平成22)年よりホームセンターやバイク屋さんで13万8000円(税込)で販売されます。
こういったものが現実のものになるなんて、時代なのかなぁ。
当時の僕の非礼を、今の僕が代わりに謝ります。笑ってゴメンチャイ m(_
_)m
バイクメーカーにも既存の枠にとらわれない、大胆な発想の転換が必要なようですね。
全国に存在する、新しいことをする小さなメーカーの今後に期待しつつ、
度肝を抜くようなアイデアを僕たちユーザーは待ってます。
参考資料:asahi.com 2009年10月28日付