清水寺の砦を閉じろ!(右往左往編)


  このコラムは「清水寺の砦を閉じろ!(目立たない予告編)」とセットでお楽しみください。


清水寺につながる五条坂を通行止めにする交通社会実験初日の11月19日、
五条坂の偵察に行ってきました。我が家からは山を越えて5kmの距離。



「2相棒」は入院中で、LEADもDioもそれぞれの持ち主が乗っていって
あいてるバイクがありませんので、
お向かいさんから元・我が家のLEADをお借りしてひとっ走りです。



我らの山科区から五条通(R1)を西へ。
山科/東山区境の東山トンネルを抜けると、京都盆地に入ります。
問題の東山五条交差点はまもなくですが、その前に渋滞。
原因を作っているのは、間違いなく他府県ナンバー車でした。




↑東山五条東入ル・西向き
高架道路はR1のバイパス

渋滞車をかわしつつ、東山五条に到着。適当な場所にLEADを停めて定点観測開始。



ぷぷぷっ、五条坂に上がろうと目論んでいた甘い考えの車の観光客が
混乱してます
。(傍観者)

交差点内でクラクションが絶えず鳴りまくっています。

交差点内は車があふれ、停滞し、どの方向にも満足に進めません
爽快爽快!日頃迷惑を被っている僕たちからすれば、いい気味です。
都会の観光地を車で回ろうってのがそもそも間違ってるんやで。
お得意のガイドブックにはそういうことは書いてないのか〜?



車だけではありません。愛知県ナンバーのバイク集団も東山五条から先、
どこをどう走ったらいいのか分からないみたいで、
信号待ちの間に作戦会議を開いてます。

どうやら東大路通を北へ、四条・祇園方面へ行こうとしてるみたいですが、
そっちへ行くと、渋滞で動けなくなるぞ〜

と、教えてあげようと思いましたが、
シーズン真っ盛りの京都の恐ろしさをナマで味わって来い!

と、あえて放置しました(笑)。







↑東山五条交差点にて

近くの「五条坂」バス停を観測。
京都駅行きのシャトルバスを待つ人たち。100人ではきかないでしょう。
10分おきにバスが来るはずなのに、なかなか来ないので、
これだけ長蛇の列になっているのでしょう。


バスが遅れるのは当然です。
このバス停は問題の東山五条交差点を通らないといけない場所にあるからです。

肝心の通行止めになっている五条坂を観察。

週末や祝日はいつも車であふれ返っているこの通りが閑散としています。
あまりにうれしくて、道のど真ん中を堂々と歩いてみましたよ!
閉め出し万歳!


LEADを押して五条坂を上ってみたかったのですが、
狭い歩道に観光客がひしめき合い、とても押せる状況ではありませんでした。
駐輪場も無いですし。




↑閑散とした五条坂

(上写真:清水寺向き/下写真:東山五条向き)
わき道から徳島ナンバーのワゴンRが五条坂に出てました。
どこからか抜け道をしてきたのでしょう。
近くにいた男の人が「何で通行禁止なのに(車が)入ってきてるんや」と怒っていました。
警備をしていたガードマンが説明をして引き下がる車。
周囲の注目を浴びていました。僕も一緒になってギロギロ睨んでみました(笑)。
その先の清水寺周辺は、夜間のライトアップもあってか、→


「そうだ、京都行こう」で来た人ばかりでしょう。
よもや地元パーソンが一人まぎれているとは思うまい(笑)。
千枚漬けと八ツ橋がバカ売れでした。
今売ってる千枚漬けはまだおいしくないどー。


東山五条交差点の手前200mくらいのところに、国土交通省のサインカーが止まっていて、こんな表示がされています↓
これに気づいて進路変更をする他府県ナンバー車はどのくらいいるでしょうか。
地元民ならすぐに分かる表示ですが、観光客ならまず分かりません。

  
って、もっと手前に設置すべきじゃないの?



市内の道路のあちこちに電光掲示もされていますが、すごく分かりにくい
カーナビを頼りにしてる人なら
通れるはずの道が、この日に限って通れないの表示がされないはずでしょうし、
余計に混乱を招くような気がします。







過去の交通社会実験の教訓がまったく生かされてないのは気のせいではないでしょうね。
またもやPR不足やね。ぴーあーるぶそく!
僕がこれを知ったのは、垂れ幕や電光掲示、市民新聞です。
これでは、地元の人にしか伝わりませんよね。


だいいち、僕たちは最初から渋滞するのが分かっているので、
車を使わず電車やバイク・自転車・徒歩など、
渋滞の影響を受けにくい方法をあらかじめ取る術を持っています



誰を対象に実施しているのか、わかりませんねぇ(笑)。


計画が「とりあえずやってみました〜」な、場当たり的で内容に乏しい気がするのは、京都市の標準仕様ですので、
あえてコメントしません(笑)。


「パーク&ライドなんて」でも書きましたが、
テレビ・ラジオ・新聞・インターネット、観光雑誌などともタイアップして、しつこいほど大々的に告知しなければ、
車でならどこでもいけると勘違いしてるバ観光客には伝わりません。


これに懲りて二度と車で京都に来なくなったら大成功というのが、本当の目的だったりして(笑)。


この実験の結果&反省点が、今度こそ今後の交通社会の改善に生かされて欲しいですね。


テレビでも特集されるほどの大実験なんですか、これは。
そこではどう報道されたのでしょうかね。
観てないので。

(2005年11月22日付・京都新聞夕刊より)



ところで、秋の京都観光ベストシーズンは、11月末から12月初旬って知ってました?
普通の感覚なら晩秋〜初冬なんて…と思うでしょうけれど、本当はこの頃が一番紅葉がきれいなんですよね。