黒枝豆獲得記<前座>
3年連続このネタを披露すると、「えいまる、手を抜いたな?!」とか言われそう…。
気にせず本題へ。
今年もやっぱり行ってきました。僕は4年連続となる、兵庫県篠山市への「黒枝豆」購入ツーリング。
毎年この時期になると、またあの味を楽しめるのかとわくわくすると同時に、
1年って光陰矢のごとしやなぁと、充実度の低い毎日を反省したり。
今回も原ツーのお供は、大阪に仮住まいの最悪友「真宗Jr」こと「T」です。
去年の原ツーで黒枝豆の味を占めた「T」は、僕より先にツーリングの話を持ちかけてきました。
それだけのために京都に帰省すると。
そこまで気に入ってもらえると、わざわざ買いに行く価値も増すというものです。
実行は2004年10月16日(土)の昼と定め、集合時間を待ちました。
ところが、「T」から「実家に帰ってみたら原チャを母親が乗って行って、無い」と連絡が。
母親もいつ帰ってくるか分からんし、今日はあきらめようと言ってきたのです。
うーん、それは仕方が無い。
バイクが無いことにはどうしようもないですからね。彼の母親を責めるわけにも行かないですし。
また明日行こうと話はまとまりました。
そこで困ったのは僕です。
昼下がりの中途半端な時間がぽっかり空いてしまい、
ツーリングモードだった僕の心もぽっかり穴が開いてしまったように放心。
こういう事態を想定してなかったので、気分を切り替えてこれから自分の用事を片付ける気にもならず、少し考えた後、
一人で行くか。
LEADと一路 丹波篠山を目指したのでした。
そうや、気分転換に、前の事業所での同僚「uno!」を誘ってみようとメールを送りましたが、
返事無し。
やっぱり家庭持ちは忙しいよなぁ…。僕のように好き勝手に遊ぶわけにはいかへんね。
京都市の東の端に住み、普段西に向かうことが無かった僕は、
西向きに走るというと冒険心がかき立てられたものでした。
ですが、この10月に転勤になり、京都市の西の端の事業所勤務になったので、
いままで冒険心をかき立てられた西向きのルートはすべて通勤ルートとなってしまったのです。
LEADで一路西へ、いや、仕事場へ。気分が乗りません。
今日は休みなのに毎日の通勤で渋滞でイライラするこの道を、
仕事場のすぐそばを通らなくてはならない苦痛、分かってくれますよね?
さらに職場の前で、うっかり職場の車庫のほうに目をやってしまい、さらに鬱に。
それを振り切ろうとするのか自然とペースも上がり、45km/h制限はどこへやら、ほとんど全開走行で走り続けます。
京都市の西隣、亀岡市内のR9は鬼のように渋滞。
すり抜けしようにも道幅が足りず、いらいらし放題
(゚Д゚#)
そんな渋滞を抜けR372に入り、有名なコスモス畑を過ぎると、
青空と車がほとんど走ってない道が僕を迎えてくれます。
遮るものは何もない!邪魔するものは何もない!!
僕の独壇場です。
日頃のウップンをぶちまけるかのように、秋晴れの下エンジン全開で疾走する僕とLEAD、
スピードメーターの針は振り切りそうな勢い。
その行く手を数少ない赤信号がふさぎました。
せっかくの快走を止められてちょっと不機嫌。
でも、この赤信号が僕を救うことになるとは、まだ知るはずもありませんでした。
信号待ちしている間にクリーム色のキューブが横に並びました。
シグナルブルー、ゴーー!
キューブが元気良く加速していきました。
その後方を全開加速でついていこうとする僕。勝てるわけがありませんが、それでもアクセルを全開にして追随します。
と、突然前方を行くキューブの横の草むらから青い服を着たオッサン2人が飛び出し、
キューブに向かって逆三角形のレッドフラッグを振っているではないか!
しまった!!!こんなところでやっていたのか!!
青空とガラガラの道に無警戒に飛ばしていた僕のすぐ前には、三脚で支えられた不審な物体!
その瞬間脊髄反射で急ブレーキ。激しくうなっていたエンジンが急に静かになり、
2時の方向を指していたスピードメーターの針が一気に10時の方向に戻ります。
遅かったか…、しくじった。ゴールド免許がついえる瞬間が今ここに。
そして連行されるキューブの後ろに追いつきました。
安く買いにきた黒枝豆が1束5000円位に値上がりしてしまった、とショゲてましたが、
青い服のオッサンは僕に「おいでおいで」をしないのです。
え?これってひょっとして…。
彼らは僕のほうを睨んでいますが、それ以上の事はしようとしません。
「なんであいつは違反と違うんや?」とでも言いたげな表情ですが。
これって、もしかして、
無罪?
無罪なの??
さっきの測定地点で測り損ねたのか、30km/h未満だったのか知りません。それ以上僕のほうに目もくれませんでした。
ありがとうキューブ!君の犠牲でもって僕のゴールド免許は守られた!!
この恩はきっと忘れない!!!
さっきまでの暴走は姿を潜め、エコノミー走行に変身。
(このキューブのおかげで、後に僕の人生が本当に変わろうとは、誰が想像できたか…。)
京都・兵庫県境は原チャにはつらい峠道だったのですが、トンネルが開通し、快適に兵庫県入りが出来るようになっていました。
今年もR372沿いに黒枝豆を売るたくさんのビーチパラソルの「店」が並んで…と期待して走っていました。
が、少ないのです、「店」が。どう見ても例年より少ない。活気もあまり感じられません。
このときの時間は午後3時。売り切れ終いが普通ですので、もう本日の営業は終了したのだろうか。
それに、いつもより1週間遅く来てるので、シーズンのピークが過ぎてしまったのか。
などなど考えました。
とにかく店を選ぶ余裕がありません。
1束500円で買いたかったのですが、
そんなわがままを言って迷っている間に数少ない営業「店」が営業を終了していってます。
かろうじて営業している「店」に飛び込み、残っていた3束を買い占めました。
しめて1800円なり。1束600円でしたが、この状況下では買えただけよかったと思わなければなりませんでした。
店のオバちゃんいわく「今がピーク」と。
その割に「店」が少ないやん、と疑問が解決しないまま帰路につきました。
行きしにハマりそうになったネズミ捕りはまだ営業していました。
レッドフラッグ振りの青い服のオッサンたちはパイプ椅子に座って喋ってました。お客さんがちっともこないのでヒマそう。
Uターンして挑発してみたらよかったかな?(笑)
翌日、「T」と再び篠山に向かうのですが、その話は次にしましょう。
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出発時にツーリングのお誘いをした「uno!」から帰宅直前に返事あり。
「行く行く!
すぐ行くし待ってて!
って、メール今見たし
…
って、携帯、棚におきっぱなしやし…」。
ご愁傷様(笑)。