マフラーでアッチッチ




マフラーといえば、今年(2002年)の流行は 長〜いのだそうで、2m、3mなんてのもありますね。
首にぐるぐる巻きつけて暑そうなんだけど、彼等は、流行と信じてやまないので、実用性などそっちのけで使ってますね。
じきに廃れるでしょうから、来年の冬には、使い道に困った人たちが それで首吊りしまくったりして(笑)。


------


…そのマフラーではありません。バイクのマフラーについてのお話しです。



マフラーの役割は、
「エンジンから出る排気ガスを 効率よく外に出す」
「排気音を 効率よく落とす(静かにする)」

がメインです。


その形状によって、エンジンの性格まで影響するので、非常に重要なパーツです。
とかく、バイクのマフラーは、車のと違って、結構「自己主張」してますよね。



スクーターなどのはともかく、大排気量のバイクのなんて、太くって、
おいどんはマフラーですたい」って感じで、どどーんって鎮座してね。


これ一つで威圧感が増すし、バイク全体がぐっと引き締まるというもんです。



大概のバイクは、マフラーが1本の場合、右出しなのは、
左側からバイクに跨るので、マフラーに当たらないためと、
チェーンなどの駆動系が左側にあるので、左側にマフラーをつけるとバイクを倒す角度(バンク角)を稼げないからだそうです。




僕の「相棒」は、バイクの中では数少ない、左出し1本です。
左出しなのも、ちゃんと根拠があるんですけど、説明するのが面倒くさいので、ここには書かない(笑)。



シート下にマフラーを這わせて、外から見えなくしてある(センター出し、と言ってます)バイクは、
何となくバランスが悪く、しょぼく見えるのは気のせいでしょうか。



マフラー交換は、バイクカスタムの定番ですもんね。
種類も豊富。
スチール製に始まり、ステンレス製、アルミ製、カーボン製、チタン製までありますしね。
僕の「相棒」のマフラーは、ノーマルのままですが、ステンレス製なので、錆びないですし、磨けば光沢も 年数の割にはなかなかのものです。



それくらい、バイクのマフラーは「見せる(魅せる)」パーツだと思います。


ここまでが、本文の伏線ね(笑)。

毎日新聞の投書欄に、こんな文章が載っていました。
僕も、薄々感じてはいたのですが…。


 厚着の嫌いな小学2年の長男が 長ズボンをはくようになり、私は今、ほっとしている。
長ズボンなら、ふくらはぎのやけどのあとが隠れるからだ。

 数ヶ月前、息子は止めてあったバイクのマフラーにほんの一瞬接触した。
「熱い」とも言わなかったので大丈夫と思っていたが、深いやけどとなった。

 診察を受けたときの先生の一言が私の胸を締め付けた。
「やけどのあとは少し残ります」。

先生の話だと、バイクの後ろ(※タンデムシートのこと)に乗る際に、若い女性もよく同様のやけどをするとのこと。
その若い女性達の足を思いまた胸が痛んだ。




普通、走行直後のマフラーを触ることは無いはずです。
マフラーには、エンジンで燃やされた燃料が、高温のガスとなって外に出るわけだから、当然熱くなるのを知っているからです。
分かってて危険を冒したりはしない。



エンジンを高回転まで回した後のマフラーなんて、キンキンに熱され 触れたものじゃないですよ。
僕も、走行直後のLEADにバイクカバーをかけたら、マフラーの部分だけ 熱でカバーが溶けてしまったことが
ありますからね。
投稿主の息子さんが跡が残るほどのやけどを負ったのも分かります。


剥き出しになっているマフラーは、時には凶器にもなっちゃうんですね。
バイクが路駐されていても、それが走行直後かどうかなんて、一瞥しただけでは分かりません。

投書は、さらにこう続いています。


 私は、バイクのマフラーがそんなに高温であることを知らなかったが、メーカー側にも一考をお願いしたい。

熱いマフラーがむき出しにならないデザインのものを製造するとか、やけどの注意の情報をメディアで流すとかだ




確かにそれはいえてますね。
たぶんマフラーの説明書には「PL法」の加減で、「やけど注意」って書かれてると思いますが、
バイクに乗らない人にはそんなこと分からないのだから、外に向けた注意も必要でしょう。



マフラーが剥き出しにならないデザイン…やはり、シート下に這わせるしか…。
CBR600RRや、ドゥカのMonopostoみたいにね。


まあでも、最も簡単にやけどを避ける方法は、“バイクには近づかない” これでしょう。
バイクドロと勘違いされずに済むし(笑)。


------


ところで、タンデムする人が一番やけどをしやすそうなバイクと言えば、
ホンダの「ホーネット」を真っ先に思い浮かべてしまいます。


シートの真横にマフラーが引っ付いてますからね、足が当たりやすいんですよね。



でも、そこは天下のホンダ。そのへんに抜かりはありません。
純正のマフラーには「マフラーガード」がついてますので、やけどの心配は無いとのことです。
素人考えなど浅はかなモンです。



蛇足ながら言っておくと、走行直後のチンチンに熱くなってる「相棒」のマフラーをわざと素手で触って、
痛い目にあっているのはこの僕です(笑)。




(文献引用:毎日新聞 2002年11月25日付)