カーナビ敗れたり〜
いまや車に標準装備ともいうべきカーナビ(以後、「ナビ」)に初めて触れたのは、
同級生の米(仮名)の父親の昭和62年式のアコードセダンで海へドライブに行ったときのことでした。
大容量のハードディスク(HDD)やメモリに詳細なデータを収録し、
インターネット経由で地図データを自動更新だって可能な今のナビと違って、
当時は容量4.7GBのDVDすら存在せず、640MBのCD−ROM駆動。
これだと全国地図を1枚のディスクに入れるには容量が足りず、
「関西版ディスク」とか「中部版ディスク」などに分かれていたのもいまや昔。
メモリ容量が小さいためか頻繁にデータを読み込むので、
ディスクアクセス音が常にキュッキュキュッキュと鳴って気になるし、
地図表示もファミコンのドラクエのマップ画面みたいに貧弱。
それでも、どんなに分かりにくい目的地であっても、迷うことなく案内してくれるナビってすごいなぁと感心した次第。
結構大きいサイズだったナビ本体も種類によってはズボンのポケットに入るくらい小型化してますので、
ツーリングやサイクリング、旅行先でも大活躍。
携帯やスマホでもGPS搭載によりその役を果たしてくれ、
旅先では放せないツールとなっているナビを未だに持ってない僕は変人でしょうか(笑)。
そんな天下無敵のナビにケチつけられたらどうします?
こんな風に。
ナビのほうが間違ってんねん。 |
京都府の北部、京丹後市のR312沿いに立ってますこの標識。 何年か前の「JAF MATE」誌の珍標識投稿コーナーに載っていたこれを 自分の目で見たくて探していたのですが見つからず、 過日の「お詫びツーリング」の際にやっと見つけました。 |
文明の利器を全面否定する京丹後市謹製の看板。道案内は地元民に任しときぃなと言わんばかり。
発見したのがうれしくて記念写真を撮っている僕たちの前に、オジサンが乗った一台の軽トラが停まりました。
物珍しそうに標識を見ていた僕たちに、この意味を教えてやるよと
標識以上に地元臭をプンプンさせながら嬉々として話しかけてきました。
「これは、府道655号経由のほうが国道312号経由より 距離が200m近いけれど、 時間は655号のほうが倍はかかるんや(意訳)」 |
いきなり真相解明(笑)。
ナビの設定を「時間優先」にしていると、走りやすいR312へ案内してくれるのでOKだけれど、
「距離優先」にしていると、たった200m近いという理由だけで
マトモに離合できないほどの、ものすごく狭い山道に誘導されて難儀するから、
この標識を立てたんだそうです。
興味本位で府道655号を走ってみたいけどね(笑)。
でもなぁ、この説明書きは、信号待ちでたまたまこの位置に停まったら読める代物で、
走っている運転者からでは一瞬では読み取れへんで。
僕も1回通り過ぎてしまい、丹後半島を一周してもう一度通ったときにやっと分かったくらいやし(笑)。
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「近い」というと、大学時代の友人がナビを頼りに車で名古屋から京都の我が家まで遊びに来てくれたときも、
ナビは広い幹線道路ではなく、「少しでも近い」20m横を並行して走っている狭い生活道路を案内してくれて
運転しづらかったとか言ってたな。
バイクの地図には走りやすい道やそうではない道が色分けして描かれているので便利なんですけど、
ナビは融通が利かないみたいですね。
だから超「酷道」477号線の鞍馬〜大原間とか走らされるんでしょうけど(笑)。
次世代のナビは実走データで収録希望。