隠さないでください



車やバイクといった車両は、行政機関に登録されることで初めて公道の走行を許されます。
その証として交付されるのが、ナンバープレートです。


ナンバープレートについてはHP上でも何度も取り上げていますので、今さら「何やねんソレは?」とかは言わせませんよ(笑)。



車体のイメージをものの見事に崩してしまう無粋なプレートは
ニポン語では「鑑札(かんさつ)」と言います。

表現が堅いわ、堅い!もうちょっとスマートな名称に、今からでも遅くないし変えへん?




廃車となり放出されたアメリカのナンバープレートは、
ニポン国内のアメリカ雑貨屋などで買えます
よね。


使えもしない外国のナンバープレートを買うのは何故ですか?

それは各州によって特色があり、見ていて面白いからでしょう。
ヨーロッパの横長のナンバープレートも、車のデザインを損ねることなくマッチしています。



翻って、ニポン国内のナンバープレートを見てみてください。



ニポン初の非定型を生み出した松山市や、

それに続いた大阪府箕面市、長野県上田市の
原チャのナンバー(右画像)の
ごくごく一部に凝ったデザインのものがある以外、



外国人がニポン土産に買いたいという気になどなるはずがない、
なーんの特徴もなく、眺めても5秒で飽きてしまいそうな
「分かればエエねん」的なデザイン。



外国では漢字がブームなので、たとえば「京都」とか「富士山」とかニポンの名所などが記されているナンバーなら、
まだ値段が付くかもしれません。
(「富士山」を山梨南部と静岡東北部の地域名として扱うのは無理があると思いますが。)



が、誰が買うのん?↓

ひらがなで腰砕けの「とちぎ」とか、
高飛車な
「豊田」とか、
ニポン国民ですらどこに位置しているのか間違えてしまう「滋賀」とか。

こんなのがオミヤゲに出てきたら、おれやったら金払ってでも突っ返すわ(笑)。
(また滋賀県民を敵に回してしまった(笑))




なので、こういう無粋なものをかっこよく見せるためのドレスアップパーツがゾロゾロ出てくるのは当然のことだと思います。

いわゆる「ナンバーカバー」というものです。


カー用品店に行けば、単なる「枠」タイプや、ナンバー全体を覆う「カバー」タイプなど、
いろんな種類のものがありました。
ところが、カバータイプにおいて、スモークタイプや、ミラーコーティングタイプなどが
登場してきたところで問題が生まれます。



ナンバーが肉眼では読み取れないのです。



こんなものを取り付ける目的はただひとつ。
ナンバーを見られるのが恥ずかしいからではなく、
交通違反や事故を起こしても、目撃者にナンバーを見られないようにするためですわ。



要するに、トンズラ用



さらには、肉眼では普通に見えても、太陽光のうち赤外線だけを吸収するタイプまで現れました。
これは、オービスが夜間でも写るように赤外線カメラで撮影をするため、赤外線を吸収するカバーを付けておくと
ナンバー部分が真っ黒になって写らないからです。



こういうふうに、犯罪の助長につながるため、

法律が改められ、2010(平成22)年10月より
ナンバーを覆う一切のカバーの類を付けることが
禁止されます。




ナンバーが汚れるのを防ぐためにカバーを付けているんやと
文句を言う人もいるようですが、

それは言い訳にしか聞こえませんよ(笑)。




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ちなみに、バイクの世界にもナンバープレートのアクセサリがあり、
そのひとつに、ナンバーの角度が変えられるという代物がありました。


枠タイプの本体に蝶番(ちょうつがい)をつけたもので、
サーキットでのレースのときなど、本来ナンバープレートを外す必要があるときに、
クルッと反転させて見えなくすることで外す手間を省く
…、
確か、そういう目的で販売されていたと思います。



そういうものがバイク用品店で普通に売られていて、しかも原チャ用だけしか生産されていないなんて。
サーキット用とは口実で、実際には無免許で原チャを乗り回すガキのために作ったようなものやん。

なので、生産業者がK察にイカれました。↓





結局、現状のままではナンバープレートをカッコよく見せるのは難しいみたいです。
こうなりゃ国土交通省に乗り込んで、外国のような「自慢したくなる」カッコいいナンバープレートを作ってくれ!と直訴するしかないかな?



参考資料: 毎日新聞2008年12月 8日付夕刊
  毎日新聞2009年11月27日付朝刊