祝・LEAD、本州脱出!最終日(前編)・2002年9月25日(水)、晴れ




最終日がやって来てしまった。
長い旅路を行くと、「最終日」とは、何かを成し遂げるとか、フィナーレとかを思い、今までのことを思い出して 感慨深くなります。


「オマエの小豆島ツーリングは1泊2日やろ、な〜にが最終日や カッコつけやがって!」

…聞かなかったことにしよう。




夕べのバカバカしい幕切れの野球中継を見ていたせいで、くたびれているのに就寝時間が遅くなり、その割に起床時間は普段通り。
ふああ、眠い



などと寝ボケてる場合やない。
今日は 小豆島を思い切り探検して、なおかつ京都の自宅まで帰るという大仕事(?)があるんや。
張り切らなくては!


そのための腹ごしらえにチョイスした、ホテルの朝定食(和食)は、これのどこに1000円もかかってるんや、
某牛丼屋の朝セットのほうが価値あるぞ!のバリエーション。


腹いっぱいメシ食いたい…。
でも、この周辺には朝から営業している店、ましてや「コンビニ」など無いのです。
コンビニは島を巡った結果、たったの2件しか見つけられなかったほど。
更にチェックアウトの時に、会計を間違いやがり、予約した時に聞いたのより 高い額を請求されるし…。
天気はいいけど、幸先不安。
仕方ない、行こか。



8時10分、出発

楽しい小豆島探検のチェックポイントの一つ、「土渕海峡(どぶちかいきょう)」。
宿(土庄港のそば)から 数分もかからない距離にあります。



世界で一番狭い海峡が、ここ小豆島の西端にあります。
ということは、小豆島は厳密には「1つの島」ではなく、「2つの島(小豆島本島と前島)」から成っているんです。
その間にある海峡の最小幅は 僅か9m93cm
フツーに橋を渡るだけなので、うっかりしていると見逃します↓

流れる水のにおいが 潮の香りがするので、辛うじて「川ではない」と分かるくらいです。
土庄町役場のそばの「海峡」には「ギネス認定」と書いてあり、
役場の観光課に行くと「世界一狭い海峡の横断証明」をくれるそうですが、僕はもらってません。別にいらんし。




中途半端な自慢をせんと、埋め立ててしまえよ(笑)。
ここの看板には「瀬戸内海の真珠−小豆島」とまで書いてあり、ますます図々しいです(笑)。



いつものとおり記念撮影
まだ、朝が早く、目の前にある高校に通学する生徒や、役場に出勤する職員が多数行き交います。
カメラアングルを求めて、海峡周辺をウロウロ徘徊している僕は、「何してるんやろ、この赤い服の人は」ときっと思われていたに違いない。
ナイスアングルで写真を撮ることに集中していた僕が、我に帰った時の恥ずかしさといったら!!
速攻で退散(笑)。



島の北西部をぐるっと走った後、海沿いを離れ、島の中央部へと足を進めます。
小豆島大観音とかいう、ばかでかくて、周りの風景から浮いている観音様を遠望。
別名、幸せ観音。


…これ、最近建造したんじゃないのか?キレイすぎるぞ。
お年寄り向け名所を作る辺り、小豆島の観光あいてに、僕のような若造は含まれてないって事ですよね!?




小豆島唯一の山、「星ヶ城(ほしがじょう)」(817m)の尾根伝いに縦断する小豆島スカイラインを登り、
名勝 寒霞渓(かんかけい)へ!
ところが、小豆島スカイラインこそ、この島での クセモノ道路のカタワレだったのです。
現地で仕入れた小豆島案内によると、「急坂のためローギア使用」と書かれています。どういう道や??





スカイラインは、最初から急勾配で ぐんぐん標高が上がっていきます。
当然、スピードはさして上がらず。
ヘアピンカーブを抜けて、下を見下ろすと、今さっき走っていた道が かなり下のほうに見えています。
「LEAD、壊れへんやろなぁ」ここで午前9時。交通量、ほぼゼロ。不安増大。



そこへ、更に不安を煽り立てる標識が→ 



嫌がらせかー!!
だけど、ここを走らないと、名勝 寒霞渓には行けない!
覚悟を決めて、走行再開。


最初は点滅していた速度警告ランプが点かなくなり、もうどうにでもしやがれ状態でモタモタと急坂を登っていた僕の前に、
妙に賢固な物体が現れました。




何コレ?




坂道の途中で止まって、観察することにしました。
道と平行にサイドスタンド掛けしても、勝手にバイクが下りだすほどの坂道で停まるのは、
再発進が困難やから、したくは無かったんですけど、僕の欲望が勝ってしまった



方向から言うと、下り坂の車線側に作られた物体は、道とは反対に天を突くように上り坂で、
アスファルトではなく、砂地
意味がわからん。
少し山手側に上がった所に、標識がありました。






…そういうための物でした。
これが、坂を登りきる間に3ヶ所もしつらえてあり道路にまで「ローギア」とでっかく白ペイント
なされていました。



ここに突っ込まなアカンような運転するんやったら、車で来るなー!!
とは言ったものの、エンジンブレーキがほとんど利かない
スクーターもブレーキの使いすぎには気をつけないといけませんね。



ブレーキ装置が過熱してブレーキが利かなくなる「フェード現象」が、簡単に起こってしまいそうです。
下り坂など、下に落っこちていくような感覚にとらわれます。
18%の勾配って、そういうものでした。



当然、下り坂が始まるところにはこんな標識が。 ここまでして道を作りたかったのか?



その急勾配の坂を登りきると、美しの原高原で、四方指(しほうさし)展望台があります。
「標高777mのフィーバー地点」と小豆島案内には書かれていました。


……。


正確には776.55mやぞ。
四捨五入して何とか777mやん!ほぼ詐欺や。



まぁ、数字は詐欺マガイにしても、風景は絶品です。



今回たった一枚だけ撮った、僕が写っている写真です→

9時40分。やはり誰もいない。独り占めや〜。
誰もいないついでに、心の叫びを一発上げておくべきやったな。惜しいことをした。



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