華麗な「前足」のつまずき
ピアジオのMP3をが提唱した新しいバイクの形「フロント2輪+リア1輪」の3輪バイク。
それを日本の道路事情向けに昇華させたのが、
ヤマハの原付2種・トリシティ125。(→コラム「国内初?!自動三輪車」)
かつて3輪バイクは、国内ではトライク扱いで車の免許で乗れた時代がありました(→コラム「逆トライク」)。
今ではバイクの1車種として街にとけこんでいる…と個人的に思うんですけど、
バイクに興味のない方からすれば、やはり異質なものに見えちゃうのかなぁ。
僕は、コーナリング時にフロント2輪が綺麗に揃って曲がる様子がバレリーナのようで
エエなぁ〜と思うのですが。
今後、高速も走れる軽二輪仕様のトリシティ155が
2016年秋よりヨーロッパを皮切りにニホンを含む各国で発売される予定(※2016年8月現在)です。
↓現物を東京モーターサイクルショーで一足先に見てきました。
姿かたちは125ccモデルを踏襲しています…というか、ガワは一緒でエンジンの排気量をチョイと上げただけのような。
開発費用をケチった節約したな、さては?!
↓それよりも、僕はこっちの方が気になります。
コチラ、コンセプトモデルの大型3輪バイク、「MWT−9」です。
見慣れてないのを考慮しても、どうもニンゲンが乗る乗り物に見えないんですよね。
どんな走りをするのかも全く想像つきませんし(間違いなく2輪のバイクと同じように走るはずですけど)。
むしろ、エイリアンか E.T.か
バルタン星人が乗ったら似合いそうやね。フォッフォッフォ(笑)。
「フロント2輪+リア1輪」の3輪のバイクは、「コケる」ことと縁がない(→コラム「バイクに乗りたくない理由」)ため、
バイクの裾野を広げたい他メーカーも追随すると思いきや、全然その気配がありません。
そういうわけで、このカテゴリは当面ヤマハの独壇場になるのでしょうね。
そんな3輪バイク、(タイヤ代以外は)カンペキに見えますが、所有者から致命的な欠点が指摘されたのです。
バイクのサイズは、3輪のものも2輪のものもカタログ上はほとんど変わりませんが、実際は全然違うんです。
3輪バイクは、フロントの「足元」が大きく場所をとってしまうため、
バイク用駐輪場に物理的に入れられなかったり、入れられても隣のバイクにタイヤが当たってしまう。
整列駐輪が大の苦手なんです。
特に、フロントタイヤを専用スタンドで固定しコケないようにするタイプの駐輪場だと、
どうしようもないとのこと。
もしかしたら、他メーカーが参入しないのは、
技術的な問題や、タイヤが1つ増えることによりタイヤ代が余計にかかってしまうことではなく、
3輪のバイクが、「バイクたる乗り物」の基準を満たしていない点が根本的な問題と捉えているのかもしれません。
確かに僕の家では、スペースの都合上、バイクと自転車を互い違いにして置いているため、
シグナスを置くのにもフロント部分を他のバイクや自転車の隙間に押し込んでなんとか停めている有様です。
そこにトリシティを置くのは無理ですね。
フロントタイヤが明らかに邪魔。
スポーツタイプの自転車みたいにタイヤがワンタッチで取り外しできたらエエのになぁ。
うーん、そこでつまずくか…。
3輪バイクを購入希望の方は、
即決しないで、まずは自身の駐輪スペースに問題なく収まるかどうかの確認をお願いしますわ。
納車してから「停められへんやないか〜!」なんて悲しすぎですから( ゚,_・・゚)プププッ