悲願の「二刀流」二輪車!!




いまホットな(死語)「二刀流」といえば、アメリカ・メジャーリーグの大谷翔平選手ですかね。

投打ともにこなし、投げて9勝、打って46本塁打の大活躍(2021年シーズン)。

野球の世界で「エースで4番」とか言いますけど、
実際に背番号1(ピッチャー)と、打者一掃を期待されるクリーンナップの4番バッターを務めるのは難しい。
それを彼がやってのけてるのですから、熱いですよね。
今後の活躍にも期待していますよ。


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さて、バイクの世界にもその波が遂にやってきました!
さっそく、今回の主役をご紹介しましょう。


こちらの乗り物です。




自転車のように見えるこれは、「グラフィット」から発売されている「GFR−02」です。
原付のナンバーがついていることから、実態は電動(EV)のモペッド(→コラム「目標・完全コンパチ二輪車!」)…ですが、
この乗り物、ニホン初の仕様を実装しています。




法的に、バイクと自転車の二刀流なんです!




モペッドは、動力を切って、人力100%でペダルで漕いで走るときでも、道路交通法上はバイク(原付)であり、

・車道を走らなくてはならず
・ヘルメットの着用義務もあり、
・免許を取得せずに運転すると無免許運転になる
…など、制約の多い乗り物でした。




しかし、このGFR−02は、EVモードのときこそ道交法上、原付ですが、
停車して電源を切り、手動操作でナンバーの部分を覆うことで、
法的に、自転車になれます。











これを「モビリティ カテゴリ チェンジャー(モビチェン)」といいます。






自転車モードのときは、モペッドとは異なり法的にれっきとした自転車なので、
ノーヘルでもOK。自転車通行可の歩道も走ってOK。自転車専用駐輪場の駐輪もOK。





ただし、道路運送車両法上はバイクとして形式認定されているので、
ナンバー登録をせず、単なる自転車(自転車モードのみの乗り物)とすることは認められていません。

ですので、原付のナンバーを取得し、自賠責保険の加入が必要です。
(免許を持たない子どもが自転車モードで乗ることも道交法上は可能なようですが、
事故を起こした際、車両法上は原付のため、無免許だと自賠責保険が適用されない恐れがあり、また自転車保険も適用されないので、絶対にやめておくべきです。)





警察庁が通達で「モペッドはいかなる状態でもバイク」と定義づけているため、
それを覆すため、何年もの時と数多くの実証実験の末に、GFR−02は二刀流を勝ち取りました。




お値段は19万8000円(税込)。
車体は折り畳み式で重量も20kgなので、持ち運びも可能。
充電はコンセントから簡単に行え、LEDライトや指紋認証による開錠など、最新のテクノロジーも搭載。




EVモードの最高速度は30km/h




上り勾配7%以上の坂だとEV出力(定格0.25kW)が足りず、
ペダルを漕いでアシストする必要があり
ます(→コラム「人力アシスト原チャ」)。



それでも魅力的。オシャレに乗りこなすし一台欲しいわ〜。
ファミリーバイク特約入ってるから、実質的にかかる固定費は軽自動車税と自賠責保険だけやし、とても安く維持できるもん♪



こういう「二刀流」の乗り物、もっと普及してほしいなぁ。







引用:
glafit.com GFR-02
https://glafit.com/news/pr20210702/

response.jp
https://response.jp/article/2020/10/28/339806.html

NHK 「NHK NEWS おはよう日本」 2021年7月6日付放送
https://www.nhk.jp/p/ohayou/