超大国の普通二輪




太平洋の東の彼方の大陸にある超大国
その国の移動は、デカい車でどこでも行くってイメージですけど、その国が誇るバイクもデカい
その名はハーレー・ダビッドソン



うすらデカいだけでなく、バイクに対するこだわりもすごい。
エンジンは空冷OHVの大排気量45°Vツイン一筋。それしか知らんのかと言ってしまいたくなるほどでした。




しかし、時代は流れ、こだわりだけでは食っていけないとやっとわかったのか、100年かけて築き上げてきたブランドイメージをかなぐり捨て、
まったく新たな水冷モデルをリリースしたり(→コラム「水冷&小排気量モデルの真の目的」)

今では既存のモデルを水冷DOHC化したものも出してきてますね。
スポーツスターナイトスターです。現物走ってるの見たことないですけど(笑)。
エンジン音を聞いてもハーレーとは分かるまい(苦笑)。




そんなハーレーのアイデンティティは もはや大排気量Vツインだけになったかと思ってましたが、
とうとうそれも捨ててしまった。


なんと、普通二輪免許で乗れるハーレーの登場です!





エンジンは水冷DOHCパラレル(並列)ツイン350cc
ニホンでスポーツ走行できるスペックで、ホンダのGB350あたりをターゲットにしてきた感じです。

しかも、60万円台って。3桁万円が標準だったハーレーが格安バイクになってしまった(笑)。


「2023大阪モビリティショー 第12回大阪モーターショー」(名称が長い!)で実物を見てきましたのでご覧に入れますね。


X 350





X 500




どちらもエンジンに迫力がなく、重厚さもなく、ハーレーのオーラをまるで出してません(笑)。




かつて90年代半ばに


「ニホンで我が国が誇る大型バイク(=ハーレー)が売れないのは、
オーバー400以上のバイクへのハードルが高すぎる免許制度のせいである」



と、大型二輪への「開国」を迫った大元(→コラム「パパサン」)が、<400を出してくるとは。
もはやハーレーのイメージはゼロやがな(笑)。




これで、大排気量しか作ってないバイクメーカーは全滅したのでは?

BMWは早々に折れて300ccを出してるし(→コラム「世界基準の300」)、
トライアンフも3気筒のプライドを捨て単コロ400を出してきたし。



これって、ニホンのバイクの免許制度の勝利かもよ。




記事引用:京都新聞 2023年10月21日付朝刊