フメンドライバーのためのフツーのトラック




運転免許制度は何度も改訂されていて、そのたびに僕たちは振り回されます。


例えば、僕が取得した2世代前の「普通免許(フメン)は、現在は「中型8トン限定」と呼ばれ、
車両総重量8t、最大積載量5tの、一般的に「4トントラック」と呼ばれるトラックまで乗ることが出来ます。
これは、後に制度が変わっても免許取得時の権利が保障される、「既得権」によるもの。
(→コラム「中型免許グレードアップキャンペーン?!」)



それに対して、今、普通免許を取得しても乗れるのは、
車両総重量3.5t、最大積載量2tまでと大幅にスケールダウンしています。

これだと、一般的に「トラック」と呼ばれる車両は車両総重量がオーバーしているため運転することが出来ず
せいぜい乗用車/バンベースの、「バネットトラック」、「ボンゴトラック」といった最大積載量1tのトラックもどき(失言)や貨物車の「ハイエース バン」どまり。
(→コラム「普通免許グレードダウン予告?!」)



でも、そんな現在の普通免許だけでは運送・配送業では使い物になりません。
肝心かなめのトラックベースのトラックが運転できないなんて。




かといって、「中型8トン限定」に肩を並べられる「準中型免許」の取得は金銭的、時間的にハードルが高いです。
しかも難儀な深視力検査もついてきます(→コラム「真視力検査」)。
(※免許をお持ちでない方が教習所で準中型免許を取得したい場合、普通免許取得後に準中型を取得するセット教習になります)




免許制度に振り回されているのは僕たちだけではなく、トラックメーカーもです。
メーカーもハラワタ煮えくりかえってたんじゃないですかね。

それでも手は尽くしていたようで、
遂に姿を現しました!現行の普通免許で運転OKのトラックベースのトラックが!!







いすゞが発表した「エルフmio」です。
エルフはいすゞの2tトラックシリーズの名称。
トラックスタイルはそのままに、車両総重量を普通免許の上限いっぱいの3.5tに抑えてきました!



まだ参考出品の段階ですが、
エンジンは排気量1.9Lディーゼルと公表されています。
2tのエルフは3Lのディーゼルエンジンですので、パワーは控えめの模様。
また、ミッションはトルコン式のオートマ(AT)が搭載されるとの噂が。もしそうなったらAT限定免許で乗用車感覚で運転できますやん。

トラックと言えばリアタイヤがダブルタイヤですけど、エルフmioはシングルタイヤですので、
最大積載量は未公表ですが、エンジンの性能も併せて考慮すると、1.5tくらいかなと思います。


でも、これは見まごうことなく純然たるフツーのトラックです。
地域運送の救世主となるのか?!


♪走〜れ走れ、いすゞのトラック〜


で、いつ発売なん?(笑)




※ちなみに、1世代前の「普通免許」…現在の「準中型5トン限定」だと、総重量5t、最大積載量3tのトラックに乗れますが、
実質的に最大積載量2tのいわゆる「2トントラック」がギリギリ。

車体の架装や仕様によっては最大積載量を減らして、書類上「5トン限定」に収まるようにしているモデルもあります。
これだと、クロネコや佐川急便の配達トラックが限界です。





記事・画像引用:
FullloadWeb 2023年3月22日配信記事
https://fullload.bestcarweb.jp/news/368481