舶来の「割り切った」超小型車




ところで、最近話題になってないんですが、どうしたんでしょう。

超小型車




現在ある、50ccの性能で1人乗りの「ミニカー」(→コラム「青ナンバー原付」)を拡大し、

軽四を半分くらいにした車体に125cc程度の性能を持った原動機(多くはモーター)を搭載し、2人
乗りの「新しい」乗り物
です。

詳しくはコチラのコラムを参照してください(→コラム「車だ!バイクだ!いや、『超小型車』だ!」)




国内の各自動車メーカーがそれぞれ実証実験をしていて、
東京モーターショーで一堂に会してお披露目して試乗会までしたのに(→コラム「超小型車の進ちょく状況」)
それからというもの、目新しい動きがみられないんです。


もしかしたら、いつまで経っても国が規制を変えないので、
メーカーもやる気をなくしたのかも
しれません。
新しい技術の開発は重要ですけど、お上がその体たらくでは…ね。




そうこうしている間に、イタリアから「超小型車」が乗り込んできまして、
ニホンで代理店を出店し、販売をしています。



その名は「BIRO」



(↑公式HPより)


脱着式バッテリーを初めて採用した、100%電動の四輪パーソナルコミューターです。
横文字表現が無駄に煽ってますな(笑)。



公式HPによると、アピールポイント…あ、いや、主張点は次のとおり。


・電動アシスト自転車のようにバッテリーを取り外していつでも充電できる

・サイズは、長さ/幅/高さが 174cm/103cm/156cmと
スクーター並みにコンパクト

・USB電源やBluetoothスピーカーを装備して、
スマホが接続可能

・専用カードによる
キーレスシステム

後輪内部にブラシレスモーターを搭載し、部品と重量を節約

・パワーが必要なときに活躍する
ブースト機能

4輪ディスクブレーキに、175サイズの幅広タイヤ

3mm鋼管フレームに高い衝撃吸収性を持つABS樹脂のボディ

・全面が大きなウィンドシールドに囲まれ、
視野は345度

・ルーフとリアウィンドウは開閉可能、
左右のドアは脱着可能で、季節や天候に応じて爽やかなドライブを

・エアコンが無い代わりに、ニホン仕様は
扇風機のオプションも用意



最後のオプションは日本向けのオチですか?(笑)




法律の壁に阻まれ、いつまで経っても限られた地域内でしか走ることができない どっかの超小型車とは違い、
BIROはニホンの道交法・車両法に完全対応しています。


写真を見てもらったら分かるように、BIROはイタリアでは2人乗りですが、
ニホンでは1人乗りとすることで、ミニカーとして公道を走れるのです
(だから、厳密には「超小型車」ではないのですが)。




それにしてもオシャレですよね〜。
それもそのはず、ファッションブランドのDIESELが一枚噛んでいるからのようです。
ニホンの超小型車がダサく見えてしまうわ(笑)。

その中でも対抗できるのは、トヨタの「i-ROAD」でしょう。



↑「i-ROAD」



あの車も将来認められるだろう2人乗りを目指して、現在ミニカー登録して実証実験中ですが、
そんなことをしてないで、サッサと1人乗りで割り切って売ればいいのに




そんなBIROのデメリットといえば、

・値段がニホンの現行ミニカーの倍くらいの125〜150万円すること

・輸入車の上に生産が追いついていないため、
納期に5ヶ月かかる


両方ともデメリットにしては大きいですが、
僕なら、現在ニホンでメジャーなミニカーである トヨタ車体の「COMS」よりも、
追い金してでも、待ってでもBIROにいってしまうな(笑)。



↑「COMS」




平成版、黒船の来襲ですよ。黙って見てるだけやと、次々に大砲を打ち込まれるで〜。

さぁ、どこが、誰が最初に太刀打ちしてくれるのかな?




参考資料:
BIRO Japan公式サイト https://www.birojapan.com/
毎日新聞 2017年7月9日付朝刊