バイク色の教習所
タウニーさんの普通二輪免許取得を記念して。
50cc未満のバイク…つまり原付は、
簡単な実技講習と学科試験で取得できる原付免許や、
車の免許のおまけで勝手に付いてきますので、ハードルが低く手軽な乗り物のひとつです。
しかし、51cc以上のバイク…つまり原付2種以上のバイクに乗る場合、
自動二輪の免許が必要となり、その取得は原付免許のように手軽ではなく、規定の試験をクリアしなければなりません。
その方法としては2つあり、
ひとつは、試験場での「飛び込み試験」。
もうひとつは、教習所に通って免許を取るというものです。
飛び込み試験とは、運転免許試験場に赴いて、実技試験とペーパーテストを受けて即免許皆伝を狙うというもの。
別名「一発試験」。
不合格だと、また日を改めてお金を払い試験を受け直します。
試験場では運転の練習はさせてもらえない(当然ですけど)ので、
試験場に併設されてることの多い(非)公認の「練習場」や、閉鎖された道(※道公法上の道路じゃない場所)などで
腕を磨いて試験に挑むといいます。
かつて存在した、401cc以上のバイクの乗るための「限定解除」試験は飛び込みオンリーで
10回20回と試験を受けてやっと合格するという超難関。
国内のあらゆる資格試験の中で最も合格率が低かったと言われる伝説の試験でした。
だから、飛び込み試験で限定解除をしている方の腕には一目置かれます。
それに対して教習所というのは、
そこで学科の授業と実技教習(運転)を受け、
公安委員会が定める規定の運転基準(「卒業検定」)をクリアできれば、
試験場での実技試験が免除されるというもの。
ペーパーテストは試験場で受けなければいけませんが、すでに各種の自動二輪免許か普通免許を取得して
いればそれも免除されます。
どちらを選ぶか?といわれると、大多数の方が教習所を選ばれると思います。
飛び込み試験は平日の定められた日しか受けられませんし、採点基準が厳しいと聞きます。
そんなにリスクのある方法よりも、自由に教習プランを立て確実なスキルを身につけ
免許取得を目指す教習所のほうが得策ですからね。いろいろとアドバイスもしてくれますし。
受身な姿勢のほうが楽やん。
しかし、ここで問題が発生。
教習所の料金です。
ここ数年、免許区分の変更などにより、教習過程が以前よりべらぼうに増えて、
当然のように教習料金もべらぼうに高くなってしまいました。
僕は中免(現:普通二輪)、普通免許、大型免許は教習所で旧過程で受けましたので、
今では考えられないような安値&短期間で免許を「買って」ます。
HPの常連さんである三重県のタウニーさんが普通二輪免許を取得したいが
地元三重では、普通免許持ちでも教習料金が12万円以上するので
4万7000円で教習が受けられる京都市の教習所へ通いますとメールがあったのは、
2010(平成22)年の梅雨の最中。
バイク雑誌などによると、普通免許持ちでの普通二輪の教習料金は9万円〜が相場らしいですので、
三重県が妙に高くて、京都市が格安。
インターネットで教習料金を調べてみると、京都の料金はほぼ最安値。
これは、京都が学生の街でバイクのニーズが多く、道路事情からバイクの利便性が大いに生きているからだと勝手に思ってます。
三重県の教習所に通うよりも、三重←→京都の交通費を払ってでも京都の教習所に通ったほうが断然安いので、
時間を犠牲にしてでも遠距離通学されることになったのです。
それも100年に1度の酷暑といわれた、2010(平成22)年の真夏に。
そこで僕は、タウニーさんの教習時間に合わせて偵察に行ってみました。ホントに京都まで来てるのかなぁと疑問を持ちながら。
「2相棒」を走らせ、市内南部の工業地帯の中に、赤い△マークをペイントした黄色い建物が見えてきました。
伏見デルタ(←外部リンク)という、京都ではおなじみの「デルタ教習所」の二輪専門部門です。
昨今のバイク人口の減少などなんのその、バイクの教習だけで経営が成り立つのですから、畏れ入ります。
外から教習風景が丸見えですので、表のフェンスにしがみ付き、
暑いのでポカリスエットを飲みながら目を凝らし、タウニーさんを探します。
をっ、いたいた。若い教習生に混じってクランクの練習してます。(紫の矢印) しかも暑いのに冬物のシャツを着てます(笑)。 半袖で「2相棒」に乗ってきた僕は一体どうなるのかorz 本当に京都まで通ってきてるこの意気込みはホンマモンや。 |
彼も僕に気付いたようで、バイクの操作に忙しい中 引きつった笑顔をくれました(笑)。
驚くことに教習所で貸し出しているヘルメットは銀色の半キャップ。
そんなメットでバイクに乗せて、転倒時に危なくないか?
教習の後、少し立ち話をしまして、
「通学」はJRと地下鉄と送迎バスを乗り継いだり、3時間あまりかけて車で来たりしているとのこと。
教習も順調で、僕の秋に開催予定のオフ会参加を目指して頑張ってますといわれ、こっちまで嬉しくなりました。
その日頂いたメールに、
見知らぬ人たちに囲まれて孤独に教習を受けるのも それはそれで良いのですが、
たまには誰かと話したいなあと思ったときに えいまるさんが現れて嬉しかったですね。
と記されていて、異国の地での教習に花を添えられたかなと思いました。
確かに教習所って、一人で通っていると「免許を取るために渋々通う」ようになってツマランのんですよね。
僕もそうでしたし。
そういうときに誰かの応援があるだけで勇気100倍になるなら、今度は僕がその「誰か」になりますので
遠慮なく呼びつけてくださいね。
タウニーさんは100年に一度といわれる酷暑にも耐えて教習過程を無事終え、卒業検定を合格。
2ヶ月に及んだ「学生」生活は幕を下ろしました。
酷暑だったことも忘れてきた9月の末に普通二輪免許を取得され、
秋に開催のオフ会に間に合わすという「公約」も達成されました。
ようこそ、大きなバイクの世界へ!
タウニーさんの通っていた「伏見デルタ」はバイク好きが集まる教習所なのだろうなと思います。
こういう理由で↓
送迎車までこの派手さ。
とことんバイクに染まっています。
バイクが好きになり、良きバイク乗りがたくさん巣立ちますように。