2分以内に撤収せよ!
今年(2006年)6月からスタートした、駐車違反取締りの民間委託。
委託業者の選定から実際の取り締まりまで怪しい部分が多数見え隠れしていますが、ここでもう一度おさらいしましょう。
この項目は2編に分けて、前編では駐禁取締りがどのように変わったの解説に当てて、
後編で現実にはどうなってるかを見ていこうと思います。
【誰が取り締まるの?】
今までのK察官と交通巡視員に加えて、民間人が駐車監視員となり作業に当たります。
駐車監視員はライトグリーンのシャツ+蛍光ベストに モスグリーンのズボン及び帽子という、
全体に緑色の服装をした人が2人1組で行動します。
ちなみに、彼らの仕事は放置駐車車両の確認&確認標章の貼り付けのみで、
反則切符の交付や反則金の収納などは行いません。
監視員の身分は「みなし公務員」で作業の邪魔をする人は公務執行妨害になるし、監視員が金品を受け取ると収賄罪になります。
↑疑わしい。裏で監視員の買収工作やり放題なんじゃないの?
【取り締まりの方法は?】
今までは駐車違反の車のタイヤにチョークを引き、移動したかどうかを確認していましたが、
これからの取り締まりは、
デジカメで車両を撮影 ↓ 専用端末で放置車両確認標章を印字 ↓ 車の窓ガラスに貼り付けた時点で違反となります。 (バイクは右写真のようにミラーや、風防などに貼られるようです) この作業は、車・バイクともに共通です。 |
この一連の作業にかかる時間は、平均10〜15分といわれていますが、慣れてくると最速だと2分で完了するそうです。
2分以内なら駐車できる!!
【放置駐車違反の反則金は?】
今までどおり。
K察に出頭すると、以下のような反則金のお支払いと、違反点数がプレゼントされます。
点数 | 反則金の額(単位:千円) |
||||
大型 | 普通 | 自動二輪 | 原付・小特 | ||
駐停車禁止場所等 | 3 | 25 | 18 | 10 | 10 |
駐車禁止場所等 | 2 | 21 | 15 | 9 | 9 |
※大型には、重被けん引車も含まれます。
【ドライバーが違反を無視した場合は?】
取り締まりを受けたドライバーが30日以内に反則金を納めない場合、
車検証に記載されている車の使用者がその責任を負うことになり、放置違反金を納めることになります。
この場合、違反点数はつきません。
だから、免停まで点数がなくてピンチとか、ゴールド免許が消えてしまうとかいう人は、出頭しなければいいんです。
そうすれば、カネ払えの通知が来て放置違反金を納めるだけで済みます。
運転者に科される放置駐車違反の反則金と、所有者に科される放置違反金は同額ですので、
どちらをとっても経済的な損失は同じです。
…と いうことは、カネさえ手に入ればいいという行政サイドの思惑が見えてきますね。
普通、交通違反をして納める反則金は一旦国庫に入り、それから各都道府県に分配される仕組みですが、
放置違反金は即、都道府県の収入になりますので。
ドライバーと使用者の違いは、 たとえば、父親の車を子どもが運転していたり、会社の営業車を社員が運転する場合、 子どもや社員がドライバーで、父親や会社が使用者となります。 |
いままでは「逃げ得」も可能でしたが、これにより、食いっぱぐれが無くなります。
まぁ、それもこれもカネ目当てやからね。汚いマネしやがるやん。
【所有者が放置違反金を払わなかった場合は?】
それでも払わないとは、なかなか悪質ですねぇ。
税金の滞納のときと同じように、違反金の督促や強制徴収が行われます。
意地でもカネをもぎ取るようです。
それでも支払わないと、次の車検が受けられなくなります。
放置違反金の督促を受けた場合は、納付したことを示す書類がないと車検を受けることが出来ません。
これ、バイクには有利に働きますねぇ。
250cc未満のバイクには車検がありませんから。
車検がない時点でかなり無法状態のこのクラスのバイクは、駐車違反の上でも無法状態になれるかも…(笑)??
ただし、↑を真に受けて被った損害は僕は知りませんからね!!あなたのモラルに訴えときますわ。
【放置駐車違反を繰り返すとどうなるの?】
『越後屋、そちもワルよのぉ』状態ですね(笑)。
同じ車が半年以内に放置違反金の支払命令を3回受けると使用者に使用制限命令が下されます。
禁止される期間 | |
大型・大特・重被けん引車 | 3ヶ月 |
普通 | 2ヶ月 |
自動二輪・原付・小特 | 1ヶ月 |
さらに、使用制限命令の前歴が残り、
過去1年以内に使用制限命令を1回受けている車→放置違反金支払命令2回で再び使用制限
過去1年以内に使用制限命令を2回受けている車→放置違反金支払命令を受けると同時に使用禁止に。
免停の基準が過去の免停歴により厳しくなるのと同様ということです。
概要はここまで、続きは後編で。
参考資料: | JAF Mate 2006年7月号 |
京都新聞 2006年5月27日付朝刊 |
HP内関連項目 チョーク無しで即アウト 改定・道路交通法