あと8km
これは、「おいしいアイスを食わせろ!」の続編ですので、読んでない方は、ここをクリックして読んでから、続きを見てください。
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「真宗Jr」こと「T」とのツーリングも終盤に入り、満足した状態で京都市内に帰ってきました。
ところが、自宅まであと10kmというところで、「T」のDioのエンジン音に 雑音が混じり始めたのです。
ガラガラ、ガラガラ。
その時は、マフラーに穴があいて変な音がしているんだとしか考えてませんでした。
だから、大丈夫やって。
でも、再び走り出して、1〜2kmも走らないうちに「T」が再び停まってしまいました。
駆け寄ると、さらにエンジンノイズが大きくなっていて、「もうダメです」とDioが苦しんでるように見えました。
どうやら、エンジンが焼き付いてしまったようです。
とてもこれ以上は走らせるのは無理と判断し、…そこで、「T」のツーリングは終わってしまいました。
ゴールまで、たった8kmを残して。
僕たちの高校時代の友人に電話をして、「T」のDioをKトラで引き上げてもらいました。
今まで数え切れないくらいツーリングをしている僕。
多少のトラブルは何とか対処して乗り切ってきましたが、こればっかりは、成す術がありませんでした。
2台のDio状態が芳しくないことが分かっていたのに、長距離を走ったのは、自分の計画ミスだったのではと悔やまれます。
ツーリングを先導する以上、責任は払いたい。
この日のほかの目的地の候補は、六甲山に、石榑(いしぐれ)峠だったので、
もしそこに行っていたら、
帰りに渋滞を避けて、大原野へ回り道をしていたら、もし、これが行きだったら……。
……ゾッとします。
「T」のDioは、多分、ずっと苦しかっただろうに、
楽しいツーリングを台無しにしてはいけないと、ガマンして踏ん張ってくれたんだと思います。
そして、京都市内まで帰ってきて、安心して、力が抜けちゃったんでしょうか。
8年も苦楽をともにしていたのだから、きっとオーナーの気持ちは分かってくれたはず、です。
ありがとう、そして、安らかに眠れ、「T」のDio。