空いた左手の使い道




中免(普通二輪免許)を取得する際に、教習所で乗せられたホンダのCB400SFは
両手両足それぞれの操作が独立しているので、スムーズに走らせるのに難儀しました。



免許を取得して初めて手に入れた自分のバイク、「相棒」ことVFR400Rの納車のときにも
右手でアクセルをゆっくり回し、
左手でクラッチをゆっくりと戻し半クラッチを状態にしながら走り出す…


教習所では確かに出来たそれが出来ずに、バイク屋から走り出すことすら出来なかった、あの日。



坂道発進には、その上に右足でリアブレーキを徐々に緩めてやる操作が加わる。
数え切れないほどエンストした。



走らせるには両手両足を使い五感を研ぎ澄ませる、バイク。

ある程度意のままに操れる能力が身につくまでは、バイクってなんて難しい乗り物なんやと思ったものです。




それに比べりゃ、後に出逢うことになるスクーターの楽なこと!




小中学生が盗んで乗り回すバイクといえばスクーターが相場。
キー挿したまま放ったらかしにしてある おれの「2相棒」なんて見向きもされへん。


何でか。
スクーターなら右手でアクセルを回せば走り出せるし、右手のレバーを握れば停まるやん。

車体も軽くてシートも低いから誰にでも乗れるやん。子どもにだって扱える。
おれの「2相棒」なんて、走らせるどころか支えることも出来ひんやろうよ(冷笑)。




そういうスクーターを「原チャ」、「原チャリ」と呼ばしめるのは、
あくまでも自転車の延長線上の乗り物って認識なんやろう。



だから、未だに原付免許だけは実技試験がなく(1時間ほどの「実技講習」を受講するだけ)、
取得がとても簡単やし、車の普通免許にも自動で付随しているのやろう。



そういう人たちにとって原チャは、ちょっとした移動に便利な乗り物でしかないんや。



「漕がなくても速く走れる自転車」やから、寒いときには左手をポケットに入れたまま片手で走るし、

併走する自転車に乗る友人の背中を左手で押してやって楽をさせ、喋りながら移動。

左手でスマホをいじりながら片足を組んで、混雑して流れの悪い車列の中を右へ左へと
パイロンスラロームのごとく走っていく。




そのバランスの悪い体勢で走っていて、人が飛び出してきた、車が急に進路を変更した…、

避けられると思うのか?停まれると思うのか?

見ていて背筋がぞくぞくするわ。



乗り物には乗り物に適したスタイルがあるのを、いつも忘れないで欲しいんやわ。



僕はあくまでも正統バイク乗りとして公道デビューしたので、たとえ原チャに乗るときであっても
ライディングポジションは「行儀のいい」正統派

周囲から「えいまる君って固いな〜」と言われようが、変わらんよ〜。