合計排気量2305cc(+3990cc)

49のソコヂカラ・第29回オフ会ご報告【1日目】




走りました。本当によく走りました。

そして、やはり欲張りました。そんな1泊2日の旅路を2編に分けて振り返ってみたいと思います。
このレポートは1日目の模様を綴っています。


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もともとは、毎年恒例なっている 兵庫県は篠山で秋の味覚・黒枝豆を買う日帰りのオフ会だったのが、
今回、大旅行に化けちゃいました。

土日を使ったオフ会にしようと思ったのは、以前より、土曜なら参加できる、日曜なら参加できる…の声があり、
それなら日帰り2連発にすればたくさんの方に来ていただけるのではないか?と思ったのが始まりでした。



でも、日帰り2回は主催する僕に大きな負担がかかります。疲れますよ、そりゃぁ。
だいたい、なんでおれが おんなじ所を連チャンで往復しなきゃならんのか、と。



いっそのこと、黒枝豆を二の次にして、ツーリングをメインにしよう。
どうせなら、いっぱい走れる1泊2日にするのはどうか?


かねてより、「49のソコヂカラ」を訪問してくださるメンバーと酒を飲み交わすような宴会をしたいと考えていた僕は、
このプランならそれが出来る!と実行に移したのでした。



では、オフ会レポートの幕開けです!


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#0 黒枝豆が手に入らない?!



ショッキングな現実を目の当たりにする僕がいました。

オフ会の前週に、いつも黒枝豆を大量に世話してくださる、兵庫県篠山市の農家の I さんのところへご挨拶がてらバイクを走らせたんですよ。



黒枝豆とは、「丹波の黒豆」の熟してない青い状態のもので、豆のサヤや薄皮が黒っぽいのが特徴。
傷んでいるように見えますが、これが塩茹でにした枝豆にするとすごく美味しいんです。
これを食べたら他の枝豆は食べられませんわ。


その味に魅せられ篠山へ通うこと約20年。


例年ですと、10月になると篠山市の街道沿いは黒枝豆を売るピーチパラソルや運動会テントの「店」が立ち並び、
買いたい放題なんです。


ところが、今年は様子が変でした。
京都からR372で県境を越え、兵庫県篠山市に入ると、たくさん出ているはずの「店」が全然が出てない…。
どんなに走っても「店」がほとんどありません。



広い集落を走りまくって、見つけたのはそれでも数件。しかもほとんどが売り切れ
「店」によっては「収穫体験」と称して客に畑に入らせ、黒枝豆を刈り取るところから豆をむしるところまで
すべて客にセルフサービスでやらせる横着なところまでありましたが、それでも客が群がっているんですよ。
値段も通常相場の5割増で、しかもサヤエンドウのような実が小さくペッタンコの豆が多い。



経験したことのない異常事態やがな。



行きつけの I さんの店も例年のような通り沿いでの出店ではなく、道から離れた倉庫で細々と販売している有様でした。

こんな状況では、黒枝豆を楽しみにしている皆さんに満足に買ってもらうことは出来まい。
いっそのこと中止にしようか。


…と思いながらも、独断で決めるのは忍びない。
この時点で申し込まれていた参加者にメールで尋ねました。他力本願とは思いましたが。



(上記のような理由により)黒枝豆が手に入らない可能性が大で、オフ会が単なるツーリングになるかもしれないが、
【1】それでも参加したい。
【2】それなら参加しない。」




すると、全員の返答が【1】だったんですよ!


そうか、僕は求めるものを見誤っていたんやな。もう迷うことはない、予定通りに決行しよう!
こうして、オフ会は日の目を見ることになったのでした。




#1 一日のために2日間も借りてまで



2018年10月13日、土曜日。晴れ。
朝7時45分に「2号R」と集合場所である京都市西京区のコンビニに着くと、既に大方の皆さんがお揃いでした。







真っ赤な車体が輝いているカッツンさん(滋賀県・VFR800F)

レースで破損してカウルは新品、パンクしたタイヤは中古品で代用のtoonoさん(愛知県・Ninja250SL)

いきなり「R25」と言い間違えている佳多奈さん(堺市・YZF−R15)ボケるの早いですよ!

この3人は、いつものメンツですのでとりあえず放ったらかしでも大丈夫(問題発言)。




そして、いままで車種はナイショだったバイクを遂にお披露目、トラウトさん(東京都区内・GOOSE350)




え?これGOOSE?そんな風に見えへんけど…。僕の「バイク眼」も堕ちたかな(涙)。

東京から前日に自走で京都入りし、集合場所から徒歩1分の「宿」に泊まっていたという彼。
そんなところに宿があったっけ?と尋ねると、


トラウト 「あそこですよ」


指差した先はネットカフェ。これから2日間しっかり走るというのに、それで体を休められたん?

toono 「泊まるところに金かけなさそーだもん」
まぁ、学生さんやしね。若さが成せるワザやね。



そして、8時の集合時限ギリギリにコンビニに入ってきたのは見慣れた格好に見慣れないバイクの彼。

ゆきちさん(神戸市・PCX125)でした。




ほぼ最古参で黒枝豆オフ会だけ姿を見せる彼は、ずっとヤマハの2スト・グランドアクシスで参加でしたが、
近年ではバイクはオフ会以外では乗らない体たらく。

ほぼ「お不動さん」状態の老骨バイクに維持費をつぎ込むくらいなら…とバイクを引退させ、今回はレンタルしてきてくれました。
バイク歴26年にして、これが人生初の4ストって、どんなけ2ストの筋金入ってるんですか(笑)。



ゆきち 「このバイク、楽ですわ〜。エンジンブレーキはよく効きますけど」


僅か1日ですっかり浮気してますやん(笑)。

驚くことに、彼は土曜だけの日帰り参加なのに、
金曜夜から日曜夜までの48時間もバイクをレンタルしてくれてたんです。カンゲキー。゚(゚´Д`゚)゚。

かつて、レンタル料金をケチって24時間しか借りず、
オフ会当日夕方の返却時限ギリギリになって大慌てしてた どっかの堺市の人や、どっかの主催者と大違いや(滝汗)。



ま、とにかくこれで当初メンバーは揃いました。



今回も「ツーリングのしおり」を手渡します。




今まで白黒コピーだったのを、豪華にカラーにしました。内容は全面的にお手製ですが。
ダイソーで写真プリントしたものを切り貼りして自筆で書き込みをし、スクリーントーンまで貼って、
再びダイソーへ走ってカラーコピー。

「製本」までにダイソーの資源を使い倒した苦心の作ですわ。しかも前日の夜に。

その努力を、



toono 「これ、エクセルで作ったら簡単で早く出来るのに」



一言で無に帰させてしまう男 (゚Д゚ )
キーッ!おれは手作りが大好きなんやーッ!



#2 奇跡の黒枝豆



それでは出発です。僕の気まぐれ先導をサポートしてくれるのは、「いつものメンツ」のひとり、最後尾を走ってくれるtoonoさんです。
彼は最後までケツ持ちの重責を務めてくれました。お礼申し上げます。


当初のツーリングの予定は次のようにしていました。





2日目の日曜日は「ミステリーツーリング」と称して、目的地を伏せたままにし、行ってからのお楽しみ…にしてみました。
実際にどこへ行ったかは、2日目編をご覧ください。


京都市西京区→【R9】→亀岡市→【R372】→兵庫県篠山市



僕は先頭を走りながら、別の心配をしていました。約束の時間に間に合うやろうか…。
亀岡市で小休止したときにはPHSのメールチェックをし、掲示板に書き込みをして合図。







9時45分、ほぼ予定時刻どおりに黒枝豆の里、篠山市に到着しました。





農家の I さんは、先週と同じように倉庫販売をしていましたが、景色が違いました。




なんと、黒枝豆が山盛りに積んであったのです。マジかいな。こういうイレギュラーは大歓迎ですよ(笑)。
もう手に入らないと決めてかかっていたオフ会ご一行様がトキメキます。



それぞれが携帯を手に「黒枝豆が買えるけど、何束欲しい?」などとご家族などに連絡。
この「店」は地方発送をしてくれますので、バイクで来ても持ち帰る必要がなく買い放題なんです。

toonoさんが15束と爆買いしてます(笑)。



佳多奈 「買い占めてますやん」



僕も負けじと15…いえ、4束買って発送してもらいました。中国人観光客と同列にされたらたまらんわ。
今年は黒枝豆が楽しめないと思っていただけに、嬉しくて仕方がないです。
豆もサヤエンドウのようなペッタンコなのは影を潜め、身が膨らんでいます。



そんな喜ぶ彼らの姿を背に、僕は一人バイクを走らせました。
近くのコンビニへと急ぎます。
そこには奈良ナンバーの車が僕の到着を待ってくれていました。


車内の人は僕の書き込みに気づいてくれていたようです。


あいさつもそこそこに車を連れて皆の元へと戻ります。
大柄な車体が駐車しているの気づいた



toono 「スポンサーが来た!」




ではないよ (^^;)ゞ

かつて原付ツーリングにJOGで参加してくれていた らんどまさん(奈良県)です。(→オフ会レポート「合計排気量1006cc」)

オフ会の開催を聞きつけ、バイクはいまだ原付しかないため正式な参加は出来ないけれど、
サプライズゲストとして篠山で合流したいと申し出てくれてまして、水面下で連絡を取り合っていたんですよ。


彼の最後のオフ会参加は2011年ですので、7年前か。ご無沙汰の方もいれば、お初の方もいます。
朝早くに自宅を出発しここまで来てくださったことは嬉しいの一言に尽きます。




そのまま車…ヴェルファイアでツーリングご一行様と走ってお昼ごはんまでご一緒したいと申し出てくれました。
ケツ持ちもしてくれるというので遠慮なくお願いしました。


最後尾が大きな車だと、後続車も誰も割り込んではくるまい(笑)
らんどまさんも自身で「冷蔵庫みたいな車」って言ってますし。確かに白物家電のようなボディやな(笑)。



そんな話をしているあいだに、それまで閑散としていた「店」の前に車が集まってきてるやん。




どうやら倉庫の前にバイクが一列に6台も並んでいるのが目に入り、そこに黒枝豆が山盛り積んであるのが見えたのでしょう。
僕たち、いい客寄せになったようで(笑)。



この日も販売している「店」は少なく、
篠山にやって来た人たちは黒枝豆に飢えたハイエナと化していたのです(笑)。

そろそろ退散したほうが良さそう。 I さんにお礼を述べ、バイク6台+車1台のオフ会ご一行様は次の目的地へと向かったのでした。






#3 次なる強制ゲスト



篠山市→【R173】→京都府京丹波町→【R9】→福知山市三和町



秋の丹波路をオフ会ご一行様は北へと向かいます。

とりあえずご一行様の写真を撮っておくか。パシャパシャ(写)。





↓それを後ろから らんどまさんが撮ってくれました。




このときの僕の格好分かります?
アクセルから手を離せませんので、利き手ではない左手でカメラを持ち、右肩越しに後ろを撮ってます。
肩がつりそうになったわ(痛)。
で、撮ってる間に右手が緩んで速度が徐々に落ち、ペースが乱れるご一行様。


器用に撮れているわけではなく、多くがミスショット。


↓僕が写っていたり





↓空が写っていたり…。





らんどま 「えいまるさん、前を見て〜!」



などと言いながらも、相変わらず僕がこの姿勢で撮っているの見て嬉しそうでしたが。



どこからか、
「『GO PRO』などのアクションカメラを頭に着けておけばいいのに」なんて声が飛んできました。
オフ会を始めて10年を過ぎ、文明の利器は進化を遂げていますが、おれは進化出来ひんねん。 orz


巨大な冷蔵庫が後方を完全ブロックしてくれているのは、僕にとって大きな安心でした。
オフ会のたびに、走行するご一行様を快く思わない何者かの妨害を受けているからです。



toono 「今日はペースが速いですね」とは言われましたが、
それは全車が十分な速度が出せるバイクだったのもありますし、以前のオフ会が遅すぎたのもあります。
その発言も最後に覆されることになるのですが。



ゆきち 「アクシスなら70km/h巡航は厳しかったですが、PCXは上り坂でも余裕で伸びますね♪」



たった1日でなんという身の変わりよう。いままで通算26年間も乗ってきた2スト魂はどこへ行ったのか。




先導する僕は、チョイチョイ後方確認をしてましたが、

あれ?バイクの台数が増えてへん?
僕とヴェルファイアの間を走るバイクは5台のはずなのに、ミラー越しに見えるライトの光の数があわへん。
ぐいっと振り返って勘定しなおすと、何度数えてもバイクが6台いる。

どうやらバイクが1台割り込んできたようです。
この状況下でも割り込んでくるか?!そんなにしてまで先を急ぎたいのか?

いたたまれなくなったのか、その一台は次の道の駅で離脱していきました(笑)。



#4 新たなるゲストの強制参集



R9に戻り、福知山市美和町のコンビニで小休止。





↓らんどまさんの冷蔵庫を観察する人たち(笑)。




そろそろお昼やけど、どこで食べようか。


…あ、そうや。「三和荘」がええやん。


3年前のオフ会でお風呂に入りに行った総合リゾート施設を思い出しました。
(→オフ会レポート「最終回ツーリングのつもりで


「総合リゾート」って言っても、田舎の施設ですので、
ちょっとした宿泊施設と露天風呂つき大浴場、レストランとテニスコートがあるだけですが(笑)。
そのわりに食事はほどよい値段で上品なものを出してくるので、個人的には気に入ってるんですよ。
ツーリングの際にはぜひお立ち寄りを(宣伝)。




三和荘に着くと、入口そばの軒下で地元の方らしい集団が派手に宴会をしていて、
見栄えを気にしないところがさすが田舎と思いましたが(問題発言)。
どう見ても酒盛りしてるのに駐車場に車が大量に止まっていたのも(以下自粛)。



レストラン「とどろき」は案外空いていて、3年前に陣取った席と同じ席に着席。


↑ゆきちさん撮影



バイクに乗ってなかったらおしゃべりで盛り上がるオフ会ご一行様。
僕が何かするまでもなく、走っている間 喋れない分を一気に吐き出すように盛り上がっています。


…ちょっと呼び出してやろうか。
「オフ会に行きたかったけれど、バイクの車検が間に合わず不参加」と話していた人に電話を一本かけました。
電話の相手は「すぐに(三和荘へ)行く」と返事してくれました。




いや〜車をカッ飛ばしてホンマに早く来てくれましたわ。SHIFTさん(写真右端)(京都府)





比較的近所(※あくまでも田舎基準)にお住まいしているもので、僕の無理なお願いにもかかわらず喜んで来てくれました。
しかもこれから職場の運動会が始まるというタイミングで(笑)。



バイクの件で塞ぎ込んでいるかもと思ってたんですよ。
しかもこの先、彼の家のごくそばを通るのに、素通りは申し訳ない気がしてね。



でも良かったわ、来てくれて。彼の自慢の車も皆にしっかり見てもらえたし(笑)。

やはりと言うか、当然のようにお喋りが進み、時間は13時になっていました。
SHIFTさんがやたら時間を気にしています。運動会が気になるんやな?


では、出発しますか。先は長いし。





↑らんどまさん撮影



ここで、らんどまさんが離脱されます。ここまでいっしょに来てくれてありがとう。
それだけでも嬉しいのに、出発するご一行様の写真を撮ってくれるというんです!

カメラを構えて待っているらんどまさん。

その目の前で、



ガシャン!



↑らんどまさん撮影



なんと、トラウトさんが立ちゴケしてるやん!


タンデムシートの荷物のせいで車体の重心が上がっていて、
いつものようにサイドスタンドを上げてから跨ろうとしたらバランスを崩してコケた、と。

すぐにバイクは起こせ、車体に損傷はなく、エンジンもすぐに掛かりましたのでよかったですわ。

教科書どおりの手順ではなく、
今度からはサイドスタンドを立てたままバイクに跨り、それからスタンドを上げようね。



ってか、あわててトラウトさんの元に駆け寄ったように見えた らんどまさん、いつの間にこんな写真を撮ってたんですか(呆)。



ちなみに、佳多奈さんはサイドスタンドを出したまま走り出してスタンドが地面を擦り、バランスを崩してました。
その後も僕が気づいたのだけで2回同様のことをしでかしてました。
走る気ないんでしょうか(呆)。




#5 丹波路から但馬路へ



福知山市三和町→【R9】→兵庫県養父市→道の駅・但馬楽座



この先、福知山市の市街地に入るとバイパス道路となり、その先は信号も交通量も少なくなりますので、
お昼に喋りすぎた分を取り戻すべく、ノンストップで距離を稼ぐことにします。


途中で最後尾を走ってくれていたSHIFTさんが離脱していきました。
ここで、車によるケツ持ちは終了し、バイクだけの旅へと戻っていきます。



toono 「あぶない刑事(デカ)か!」



何のことかと思ったら、別れ際にSHIFTさんが僕たちのほうに向かって二本の指を顔の前で振り、
「あぶない刑事」の舘ひろしの物真似をしていたらしい
です。
そういや、怪しいサングラスもかけてたな(笑)。
って言うか、おれが小学生の頃のTVドラマのネタを、
一回り年下の貴方が何故知っている?toonoさんも同様
やど(笑)。



ここで1回目の給油。というか、この日最初にして最後の給油。
航続距離の短いGOOSE350のトラウトさんには悪いことしましたわ(謝)。


問題発言をする例の人。


佳多奈 「この先しばらく給油しませんか?」


トラウトさんとは逆に、燃費が良いバイクに乗っていることに気をよくして給油をサボろうとしています。
貴方はガス欠ピンチの前科何犯と思ってるんですか。
またチキンレースをするんじゃないでしょうね?!


ここで給油しなさい。




僕のバイクのタンクを見て、


toono 「最新式ナビが着いてる」


あ、これのこと?





「2号R」のタンクは樹脂製カバーに覆われているため、自前のマグネット式タンクバッグが使えず、
走行中に地図を見るにはどうしたら良いものか思案してたんですね。


そこで思いついたのが、
100均で買ったA4サイズのチャックつきポリ袋にコピーした地図を入れ、
それを養生テープでタンクに貼り付ける
作戦でした。


どうです。脳ミソが少ない頭にしちゃ、いいアイデアでしょ。

養生テープを使っているので給油の際の着け外しも自在タンクに傷や汚れもつきません
地図には書き込みし放題ですし、裏側はメモ用紙にもなります。

そして、なんといっても低コストもうタンクバッグに戻れません(笑)。




給油を終えたオフ会ご一行様は書くことがないくらい順調な走りをし、
三和荘を出発して2時間あまり経った15時半。「道の駅 但馬楽座」に到着しました。






ここで日帰り参加のゆきちさんがタイムアップです。
この先に行ってしまうと、高速を使えない彼にとっては神戸の自宅に戻るのに手間がかかりますので、ちょうどいいタイミングのようです。
年に1回のためにバイクを調達してまでして来てくれてありがとうございます。

存分に走ってスッキリしてもらえましたかね。




のちの帰宅報告に、山間部を走りお土産もゲットし、自宅で黒枝豆と一緒に一杯やっていると書かれていたことを見ると、
満足の一日になったようです。あとはPCXのご購入(以下略)。




ところで佳多奈さん、何やってるんですか。
僕たちが喋っている脇で、先ほど購入した黒枝豆の枝から豆をむしっているやん。
別に今やらんでもエエのでは?


例年だと、荷物の軽量化のために 枝つきの枝豆から豆だけむしらせてもらっているのですが、
今年は篠山で購入した際に、枝から豆をむしる暇がなく、バッグにムリヤリ押し込んでいたらしいのです(笑)。

今回は全員 黒枝豆を宅急便で送ってもらっているか、持ち運びできる程度のご購入だったと思っていたので、
そんな事態を引き起こしている人がいるなんて考えもしなかったんですよ。
僕も荷物軽量化のため宅急便組でしたし。


そういうことは言ってくれたら待つのに〜。集団行動が原則ですけど、柔軟に対応しますがな。



#6 おれの選んだ道を行く



この「但馬楽座」はR9とR312の分岐点で、
どちらのルートをとるかで今後の行動が大きく変わる重要な地点でもありました。


どちらへ行こう?


頭をよぎったのは、やはり日帰りの佳多奈さんのことでした。
申し込み時のメールにこう書いてありました。



「17時に鳥取まで行けるなら一緒に走りたい」



時計を見たら、15時20分。最短ルートのR9を取れば時間には十分間に合うでしょう。
でも、それでは福知山からここまで来たような単調な道のりを淡々と走るだけ。
道中に何のアトラクションもないルートの何が面白いのか。

おれが法律や。走りたいところを走らせろ。

佳多奈さんには泣いてもらお。許せ!

単調なルートを捨て、遠回りなR312を選びました。



今やからバラしますが、僕は予想出来ていたんです。
このルートをとった先に雨が待ち構えていることを。

僕の仕事は、参加者の皆さん全員を安全かつ何事もなくお連れすることなのに、このときそれを放棄してしまったんです。
今思えば主催者業失格ですわ。



ゆきちさんの見送りを背に、5台となったオフ会ご一行様は更に北へと向かいます。


兵庫県養父市 →【R312】 →【県道1】 →【県道713】→コウノトリ但馬空港→
→ 【県道242】 →【R178】 →佐津IC →【北近畿豊岡道】 →余部IC →道の駅あまるべ




ここまではいい天気でしたが、北上するにつれて雲行きが怪しくなっていきます。


僕の個人的な希望で更に寄り道

地図を見てると、滑走路の下を潜る道路があるやん。これは走ってみたい!



それは、コウノトリ但馬空港


伊丹空港とを結ぶ日本一短い旅客航路のカタワレとして有名です(笑)。
直線距離は短くても、陸路で行くとかなり時間がかかるため、ニーズはある模様。



航空機を安全に離着陸させるためか、周囲に何もない山の上にあり、アクセス道路はかなりの坂道でした。


山の上に突然現れる空港は場違いな感じがしましたし、
滑走路の下を潜るトンネルは鈴鹿サーキットの立体交差のトンネルのようで、感慨深さがない(涙)。
時間が許せば空港に立ち寄りたかったのですが、さすがにそれはパスしました。




R178へ出て、豊岡市と香美町の境のトンネルを抜けると、とうとうがぱらぱらと降ってきました。
僕の予想は当たってしまった…。



路肩に止まり、佳多奈さんとトラウトさんが雨具を着用します。





もうここまで来てしまったら引き返すことは出来ません。とりあえず先を急ごう!


今のオフ会ご一行様は走る道に制限がないため、海沿いの道へ出てワインディングを楽しむ予定諦め、
通行料無料の自動車専用道「北近畿豊岡道」へと逃げ込みました。
雨がシールドを叩くも振り払い、速度を上げて真っ直ぐな道を走ります。



僕の中ではかなりの焦りが出ていました。
秋の日はつるべ落とし。一気に暗くなることも予見していたからです。
でも、このときの僕はどうかしていました。何かに取り憑かれたのか、判断力も鈍っていたんです。




思っていたよりも早く16時20分に余部橋梁に着きました。
雨も上がりました
。少し青空も見えています。







やはりここに来たかってん。



かつてオフ会で日帰りで訪れた、余部橋梁。(→オフ会レポート「合計排気量1584cc」)

そのときは築100年の立派な鉄橋だったそれも、今やコンクリート製に変わり、
その下は「道の駅あまるべ」として整備され観光スポットになっていました。






当時 東洋一と謳われたほどの鉄橋が、なぜ無粋なコンクリート橋に架け替えられたのか、そしてなぜここが鎮魂の地なのか。
衝撃的だった旧・余部鉄橋からの列車転落事故も昭和の末期の話。
僕で当時小学5年か6年だったかな。


平成9年生まれのトラウトさんには理由が分かるはずもなく、単なる観光名所に見えていたことでしょう。
かなりのジェネレーションギャップを感じましたわ orz



長きにわたり、地上から橋梁の西端にあるJR餘部(あまるべ)駅まで高低差45mを徒歩で行き交わなければならなかったのですが、
昨年、「クリスタルタワー」というエレベーターが敷設され、誰でも簡単に駅にアクセス出来るようになりました。







エレベーターでズボラに橋梁を目指します。眼下には日本海が見えてきました。





うわ〜めっちゃ楽チンやん。過去に何度も歩いて駅まで行った苦労が皆無やがな〜。

橋梁に上がると、ちょうど浜坂発・城崎温泉行きの上り列車が餘部駅に到着し、乗客がゾロゾロ降りてきました。
この駅、ふつうは一般の乗降客がほぼゼロなんですけど。どうしてこんなに沢山?







彼らはバスツアーの客だったんです。
隣の久谷(くたに)駅からJRに乗り、餘部駅で降りて橋梁や道の駅を楽しみ、先回りしたバスと落ち合うコースになっているんですね。
一駅間、190円って…。もっとJRにカネを落としてやれよ。タダで駅で遊んでいるおれらが言えた口じゃないけど(笑)。



今度は徒歩で地上に降り、ひと気がほとんどない道の駅でいらんことをして遊んだり…。











そんなことをしている間に、17時を過ぎてしまってるやん!



#7 そして鳥取へ



早く鳥取まで行かなくては!辺りは暗くなり始めています。天気も悪いので尚更です。


カッツン 「左に出ますか?」


出発の際、どちらの方向へ向かうのか尋ねてきました。


右。


カッツンさんは、時間節約のため、左の道の先にある自動車専用道を走るよう提案してきたのでしょうが、
バイクで下道を走りたい呪いに取り憑かれてる僕は、この期に及んで即座に下道ルートを選んでしまったのです。



道の駅あまるべ→【R178】→【R9】→鳥取市



果たして走り出したオフ会ご一行様。

日が暮れた谷あいの道のため、あっという間に周囲は暗くなり、
ウェットの路面で細かいワインディングを越えていきます。

僕はこのとき、近視&乱視なのに近視だけを矯正するコンタクトレンズをつけていたため、
暗くなるにつれて乱視が強く出てきて視界がボケてきます。めちゃ見づらい!



その上に、道を間違えてしまい、挙句の果てに再び雨が強く降り出してきました。

山陰海岸沿いの断崖の先には、水平線の遠くに漁火が点る日本海が開けていますが、
もうそんなのを見て感慨にふける余裕などありません。

急いで雨具を着、近くなってきた鳥取市街を目指します。

カッツンさん、カッパ、上しか着ないの?


カッツン 「濡れた服は乾かせば済むし、それよりも暗いほうが嫌なんで」

この暗闇に近い状況下では、僕も落ち着いてコンタクトを外しメガネに掛けかえることが出来ないので、早く明るい街中に行きたい!




18時を過ぎたころ、鳥取市街に入りました。降っていた雨もいつの間にか止んでいました。

辺りはすっかり夜。
ああ、なんとかたどり着けた〜。
自分が蒔いた不手際をなんとかリカバリー出来たことで、取り憑いていた何かも消え去り冷静さを取り戻していました。




すぐに次の仕事に取り掛かります。

僕たちがチェックインする宿は近くですので、とりあえず後回しにして、
ここで離脱する佳多奈さんに鳥取道への道をスマホの地図アプリの画面を見せて説明します。



今いるR53を道なりにまっすぐ行き、R29との交差点を右折すると鳥取道の鳥取IC。



距離にして3〜4kmといったところなのですが、佳多奈さん、すごく不安そうな顔をします。
案内標識もあるはずですし、迷うことはないと思うのですが…、モジモジする彼。

ええい、それなら一緒にICまで行ってあげますがな!
かくしてオフ会ご一行様は鳥取ICのそばまで揃って移動し、佳多奈さんを見送りました。
翌日仕事だというのに遅くまで引っ張ってしまって申し訳なかったです。


後の書き込みで、22時台に堺市の自宅に戻れたことを知り、ホッとしました。
京都から10時間かけて走ってきた道のりを高速を使ったら4時間とは…ニホンも狭くなりましたね。




次にPHSを取り出すと、掲示板に新たな書き込み通知が。

書き込みの主は夜から参加のsakuさん(岡山市・CBR400R)



「ホテル付近につきました。」(17時12分)



ゲッ!1時間以上も前に着いてくれてるやん!僕たちが雨の中の山陰海岸を走っていたころに!!(汗)



「駐車場で待機してます。」(18時19分)


ゲゲゲッ!待たせてしまっている!
すぐにsakuさんに連絡をし、急いで宿泊するホテルへと向かいます。



18時40分、ホテル「鳥取グリーンホテルモーリス」に到着。

駐輪場でsakuさんが僕たちの到着を待ってくれていました。
彼は、昼間に家族サービスを済ませて、急いで来てくれたそうです。
瀬戸内海から日本海へようこそ!そして長く待たせてゴメンナサイ!! m(_ _)m



こうしてオフ会1日目はドタバタの末に終了。



チェックインして一息ついてから、皆で夜の街へと繰りだし、オフ会初の宴会は大いに盛り上がったのでした。




走行距離:260km


二日目につづく。


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佳多奈さんは「ネタを出し忘れました」と僕に置き土産を託していきました。
↓写真はその一部です。




酒の場で皆で分けましたけど、ネタの方向性が理解できず、揃って首を傾げてしまいましたよ(笑)。