踏んで、踏んで、また踏んで




今回取り上げますテーマは、1年も前に取材したものです。


こういう書き方をすると、
主宰者が売れっ子で超多忙なために、ネタの披露までに時間がかかるのか〜
お思いの方もおられるでしょう。


が、今回に限って言うならば、単なる主宰者(僕)の怠慢です。



どっかの警察で事件の捜査資料を放置したために時効になってしまった事例が時たまありますが、
アレと同じレベルです orz



まぁ、僕の場合には時効がありませんので、いつか日の目を見るだろうと思います。
現時点では10年物のネタも眠っていますので、1年くらいの放置など大したことありませんわ(笑)。

(※後に、過去最古の13年物のネタを披露しました →コラム「積載性との戦い」)


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では、改めて。

バイクの変速方式には大きく2つあります。
ひとつはリターン式というもので、もうひとつは今回のテーマであるロータリー式です。




ロータリー式のチェンジペダルは、リターン式とは異なりステップをはさんで両側にあり、
ギッコンバッタンと どちらにも踏み込めることから「シーソーペダル」とも呼ばれます。





シフトパターンを見てもらいましょう。
写真はスーパーカブのものです。

加速チェンジのときは、つま先側のペダルを踏み込みます
減速チェンジのときは、かかと側のペダルを踏み込みます。





ロータリー式のバイクの多くで採用されているクラッチの仕組みは、スクーターと同じ「自動遠心クラッチ」ですから、
クラッチ操作は不要ですし、エンストもしないんですよ。
だから2速発進、3速発進も可能です。

アクセルを回すだけで走れますし、変速の際はアクセルを戻してチェンジペダルを踏み込むだけでOK。

(ごく一部にクラッチ操作が必要な例外車種アリ。ヤマハのYBシリーズとか (ご指摘いただきました。ありがとうございます)。)



スクーターに変速機能が付いたものですよ、ハイ。
クラッチ操作が無いですので、原付2種以上のモデルではAT限定で運転可能です。



ま、バイクの進化の過程で言うと、
カブ系バイクから変速機能を取っ払って、より手軽に乗れるようにしたのがスクーターなんですけどね。




99年にホンダの原付スクーター「ジョルノ」にスーパーカブのエンジンやミッションを載せた
「ジョルカブ」(そのまんまやがな)というバイクが売り出されました。



スクータータイプのバイクに乗りたいけれど、
アクセルを開けるだけで加速する無段変速では物足りないユーザーを狙って
「退化的発展」をさせたのでしょう。



が、走っているところをほとんど見ないまま4年で販売終了したところをみると、退化はやっぱりアカンかった、と(笑)。




現在のロータリー式は
走行中にトップギアからチェンジペダルを踏み込んでも
ニュートラルには入らない
ようになっています。これはいわば安全装置です。



走行中にうっかり トップギア→ニュートラルに入れてしまうと、あわててしまって
更にチェンジペダルを踏み込んでローギアに入れてしまうことがよくあったんですよね。

それで停車中のみ トップギア→ニュートラルへの変速が出来るように仕様変更がなされました。




かつて、バイトで乗り回していたメイト90(ヤマハ)は、そういう安全対策がなされていなかったために
しょっちゅうやらかしてましたわ。


↓なされてない仕様のバイクの例(CD125T(ホンダ))




トップギア60km/hくらいで走行中
 ↓
ニュートラル
 ↓
ローギア
 ↓
ブオオオオォォーーンン!!!


タイヤがロックしてキューッと音が鳴りスリップしてましたわ(笑)。



幸いメイトは2ストエンジンだったので何ごともなかったのですが、
これが4ストエンジンだったら、強烈なエンジンブレーキがかかる上に、エンジン回転が上がり過ぎで壊れてしまい、
バイクを弁償させられた上にバイトもクビになっていたことでしょう(笑)。