真夏の癒しモード



毎度おなじみ、高校時代からの“腐れ縁”、「真宗Jr」こと「T」は、仕事が忙しすぎて、毎日午前様の激務をこなしています。

家には寝に帰るだけ。
朝7時に家を出て、帰ってくるのが夜中の1時が、普通だとか。
アウトロー労働者の僕など、ハリツケ獄門でも許してもらえないかも(笑)。

そのため、休みになると、ウップンを晴らすかのようにいっぱい遊んでいるようです。


その矛先が僕に向きました。


「涼しい所へ癒されに行かへんか?」と「T」が言ってきたのです。
川べりで寝転がってボーっとしたい、とのリクエストに応えるべく選んだのは、滋賀県・朽木(くつき)村でした。


京都市内からだと、R367(通称:鯖街道)を北上すると、滋賀県大津市を経由した後、自動的に着きます。


日は、2003年8月24日。残暑厳しく、気温は34℃程あります。
ツーリングには全く向かない気候。じっとしてても汗がしたたります。
おれ、夏は「シーズンオフ」やのに…。

でも、働きづめの「T」のために、いっちょ走るか!


昼ごはんを食べて、12時20分出発。僕は いつものLEAD、「T」は スマートDioです。
「T」が「このバイク、前よりエンジン音が大きくなってるんやけど…」と、やや弱気モード。前のことがあったからね。
大丈夫大丈夫!

あんまり暑いので、思わずサンダル履きで出てしまいました。
「HP上で本人が『アカン』って言ってるサンダルを履いてるって、どういうことや?!」と「T」に怒こられてしまいました。
いや…靴だと水虫が出来そうやし(苦しい言い訳)。



京都市内を北上し、R367へ。
思ってたほど交通量が多くなく、快調に距離を伸ばします。
…が、上り坂ではモタつき、車齢の若く走行距離も少ない「T」のスマートDioに置いていかれます。


京都府と滋賀県の県境に「途中トンネル」なる有料トンネルがあります。
通行料は、普通車150円、軽四・バイク100円と距離の割りに高く、利用者は非常に少ないです。
皆さん料金をケチって、狭い旧道を抜けてトンネルをパスされます。

しかし、僕たちは原付。通行料金、たったの20円!(笑)
迷うことなくトンネルを通ります。「T」の通行料金も奢ってあげました。「T」が気を遣っていましたが、2台でも40円。
痛くもカユくもありません(笑)。

のどかなR367を2台の原チャが走ります。
車が来ないと分かると、「T」のお約束の始まりです。(「お約束」の詳細はここを読んでね)
僕に幅寄せをしてきたり、真横にピッタリ引っ付いてきたり、蛇行したり、後ろからハイビームで僕のミラーを照らして目つぶしなどと、
悪行を重ねます。
その辺の詳細は「おいしいアイスを食わせろ!」に詳しく載っていますので、そっちを見てもらう事にしましょう。

更に「T」は横着にも、走りながらK帯で写真を撮っています。
これがそうですが、写ってるのは、もちろん僕です(^_^;)

走りながらにしたら、きれいに写ってるやん。


…いや、褒めたら図に乗りそうやから、褒めないでおく。
収穫が近づき、黄金色に色付いてきている田んぼ。思わず見とれてしまいます。

大津市を通り抜け、朽木村に入りました。R367沿いに安曇川(あどがわ)が静かに流れていて、
季節外れの納涼を感じさせます。


さて、どこの河原でゴロゴロしよう?「出来れば日陰のあるところがいい」と「T」が言うので、
何ヶ所かのポイントがあったのですが、日陰が無いので通り過ぎ、朽木村の中心へと向かいます。


川の東側を通るR367は、桑野橋を渡り、川の西側に進路を変えます。
その橋の周辺は巨大なキャンプ場になっています。
橋を渡りながら、川を見下ろしました。

軍隊アリ状態。 ただでさえ暑いのに、ますます暑くなってしまいそうです。


却下!!

さらに北に足を進め、朽木渓谷に到着しました。
「渓谷」と言うだけあって、自然に囲まれ、旧道沿いにありますので、車の音も聞こえません。

早速河原に下りました。
何組かがバーベキューをし、子供たちがはしゃいでいましたが、黙殺して川のそばへ。
川のせせらぎを聞きながら寝転がり、目をつぶり頭の中を空っぽにし……。
ああ、このままずっと全てを忘れてられたらいいのに…。


しばらくそのまま寝転がっていましたが、やがて現実に戻りました。何時までも現実逃避をしているわけにはいきません。
河原を出て、再び原チャを走らせます。

朽木村の中心部から少し東にそれた所に「くつき温泉てんくう」があります。
ここでさらに癒されようか!!
上り坂をトロトロ走り、温泉入口へ。
そこで見たものは、大量の駐車車両!
かなりの人数が温泉にいる模様。ひょっとしたら、入場制限をかけているかも。待ち時間ありか?!


それを見た「T」は、
「こんなに暑いのに温泉なんかに入りに来るなボケ!」と吠えます。
おいおい、おれたちも、暑い中温泉に入りに来たボケやぞ(笑)。


幸いにも待ち時間無しで入場できました。

さぁ、風呂に入るぞ!ハダカの付き合い、大好き!
…とか言いながら、僕、のぼせ易いですので入浴時間はせいぜい15分。
湯船につかり、ボケボケと外を眺めていると、さっきまでの青空はどこへやら、曇天模様に。
いや〜、空真っ暗やん!!雨具など持ってないぞ!お盆も過ぎたのに真夏顔負けの夕立です。
気が気でない僕は、そそくさと風呂から上がり、着替えて、そわそわし出します。


けれども、いつまで経っても「T」が風呂から上がってきません。
おかしいなぁ、もう上がって休憩しているのか? 携帯を鳴らしてみますが、圏外。
ううう、雨が降ってきたやん、どこへ行ったんや〜「T」〜(ToT)と べそをかいてると、そこへ「T」が風呂から上がってきました。

「1時間も入浴するなよなぁ(ToT)」と言うと、「T」は「サウナに入っていた」とのこと。そうならそうと、最初に言えよ…。


そして少し休憩の後、帰宅の途へ。
またしても夕立が降って雨宿りした以外は、行きと同様、快調にR367を走り、またしても有料トンネルの「途中トンネル」へ。
京都市側の出口で、たかだか150円の通行料をケチって旧道を通った車たちが
離合できずに渋滞
しています。ザマァみろー!\(⌒O⌒)/


京都市の大原付近まで戻ってきたところで、ちょっとした渋滞が起こっていました。
モタモタしている臆病の僕をよそに「T」は狭い道の端っこをお構い無しにどんどん走って行きます。待って〜!
先のほうで「T」が待ってくれていましたのでよかったものの、またはぐれるところやったやん…。
路肩走行をしていて車と事故った経験を持つ僕は、すり抜けはしたくないのです。


その後は特別変わったこともなく、18時10分に帰宅しました。
走行距離125km。

今日はこれにて一件落着…ではなく、僕にはまだ走る仕事が残っていたのです。